Eastern Music Deviceの新作ペダル!バッファー兼ブースターエフェクターの「Buffer/Booster V2」をレビューします。
この 「Buffer/Booster V2」 は、以前にレビューした「Buffer/Booster」のアップデートバージョンとのこと。
以前のモデル、Eastern Music Device(以下、EMD)の「Buffer/Booster」は僕もボードに入れていた時期もありましたので、今回の「V2」はどうなのか?気になっていました。
ペダルレビュー
ハンマートーン塗装に小さいタイプにツマミ、EMDさんのブランド名&製品名が円形にデザインされています。
同ブランドの「channel 3」もそうでしたが見た目、かっこいいです。
「V2」になって何が変わったか?
「Buffer/Booster V2」となり、ツマミが三つとなりました。
「Treble」「Bass」(アクティブ回路のコントロール)の2つが増え、より音作りに幅を持たせたとのこと。
この「Treble」「Bass」はセンター(12時)で±0dB、左右にふることで±15dBのブースト、カットが可能。
「Boost」は+40dBの増幅量を持たせているとのこと。強烈なブーストサウンドに期待が持てます。
また左に回し切った(0にしても)で、ブースターOFF時との音量が同じくらいになります(ミュートはできません)。
各々のツマミの効き方等、様々な環境で使えることを想定して設計しているらしく、EMDさんが言うには、
自分がこれだって思うアンプを、音を前に出すブーストペダル。その為に歪みを足さないクリーンブースターを作りたかったのです。EQの可変幅もそこに広く対応する為です。勿論、ペダルをプッシュする、ボードの音の調整等広い範囲で対応する為でもあります。
Eastern Music Device 開発秘話より
とのことです。
音に関しては後ほどサウンドレビューで紹介しますが、なるほど…と納得できました。
中身(基板)を拝見
前バージョンは非常にシンプルなパーツ構成でしたが、今回はイコライザー(EQ)が実装されたこともあり、新しく回路を作られたとのこと。
特にスイッチノイズを消すため、試行錯誤の上、完成したとのこと。
そのこだわり通り、ON/OFF時のノイズは皆無、様々な局面で使うことを考えても、この仕様は素晴らしいですね。
電源について
この「V2」ですが、電池は内蔵できず、筐体側面にあるDCジャックからの電源供給となります。
公式サイトには推奨電源は9V ACアダプター(BOSS PSAアダプター)とあります。
アダプターだけの使用だと不便だな…と思ったので、EMDさんに確認したところ、バッテリースナップで電池駆動でも大丈夫とのことでした。
このペダルでは未検証ですが、使用する電池でも音は変わりますので、電池駆動され、好みのサウンドに寄せてみるのも一つでしょうね。
常時バッファーはON、ブースターは単体での使用が可能
名前の通り、「Buffer/Booster V2」はバッファーとブースターとして機能します。
バッファーはオペアンプタイプで、ブースターOFFの際(バイパス時)はバッファーペダルとして機能するため、繋ぐだけでバッファー効果が得られます。
またEQはブースターをONにした時だけ機能、バイパス時は効きません。
常時、バッファーをかけたまま、ブースターだけは別に使いたいには嬉しい仕様ですね。
では、サウンドレビューを。
サウンドレビュー
ペダルレビューでも触れましたが、EQが搭載されたことにより、幅広いブーストサウンドが可能です。
またバッファーに関しても、前バージョンよりメリハリのあるサウンドで、タッチレスポンスも向上していると感じました。
「バッファー」サウンドを検証
では、まずはバッファーのサウンドチェックから。
変にどこかの帯域に寄ったものではなく、ナチュラルなサウンドのバッファーに属するかと。
また、煌びやかすぎることもなく、落ち着きのあるサウンドにも感じました。ただ、これは人によって感じ方も様々、好みは分かれるかもですね。
…とはいえ、もし仮にバイパス時のサウンドが好みではなくても、ブースターをONにすれば、EQが効くため、常時ブースターをONにして、音質&帯域補正として使うことも可能です。
ちなみにEQはめちゃくちゃ効きます。
まずは12時を基本に音作りをすると良いでしょうね。
ちなみに僕の場合なら「Treble」は10時ぐらい、「Bass」は12時ぐらいで使うことが多そう。
アンプやペダルを歪ませるゲインブースターとして使う場合は、積極的にEQを触りながら音作りしたくなりました。
「ブースター」サウンドを検証
僕自身が使うであろう、使用方法を一通り試しましたが、非常に効果的、そして、使える状況が多かったです。
例えば、クランチさせたアンプのブースターペダルとして使ってみた場合から。動画始めはバッファーのサウンドもチェックしています
では、エフェクターをブーストさせた場合。
最大40dBのアウトプットレベルは伊達じゃなく、アンプもペダルもかなりプッシュしてくれます。
あとブーストされる側のアンプ、ペダルの個性を殺さないと感じました。
また「Treble」「Bass」のアクティブ回路コントロールが非常によく出来ており、カット or ブーストさせつつ、「Boost」ツマミで調整していくことで、多彩なブーストサウンドが得られます。
例えば、EQをカットさせつつ、「Boost」ツマミを上げていくと、ミドルをプッシュしたようなブーストサウンドが得られますし、「Bass」を上げた状態だとリフプレイにハマりそうな低域にパンチの効いたサウンドも作れます。
基本的に「Treble」のツマミは11時ぐらいに設定することで、自然なブーストサウンドが得られる設定だそうですが、環境や好みでガンガン弄ってもらえると良いでしょうね。
エフェクターボードに組み込み、他機材との相性もチェックしてみた
実は今回、エフェクターボードに入れ、チェックもしてみました。
目的としては、
- メインの歪みのゲインブースターとして
- ファズの補正、音量調整として
- 各機材との相性の確認
です。
このチェックで「Buffer/Booster」のポテンシャルを知ることができました。
今から紹介する動画ではボード内の各ペダルとの相性を一つ一つ、チェックしています。「V2」を踏んだ時の音質、音域、音量などをチェックしてもらえると面白いかと。
ちなみにメインの歪み(始めから鳴っている音、常時ON)は「Yuuri Sound COT50 More Gain Mod」を使用しています。
踏んでいるペダルの接続順は前から、
- Wah2 Custom Buffer
- EJ-F1 Eric Johnson Signature Fuzz Face
- EMD Buffer/Booster V2
- Yuuri Sound COT50 more Gain mod.
です。
僕の感覚としては、前後のペダルに対し、バランスよくブーストしてくれると感じました。
この質感で鳴らせるペダル、しかも高域、低域の調整もでき、ノイズも少ないものは記憶ではなかなかないな、と。
それと動画の1分1秒あたりを見てほしいのですが、
EQをカット、Boostのツマミは最小にしていますが、ファズを踏んだ状態から、音量を少し下げつつ、音は引っ込まない、少し音を後ろに下がらせる…なんてこともできました。
僕の使いたいイメージにバッチリハマりましたが、これはプレイヤーのイメージ次第で様々な使い方ができる可能性を感じたペダルでした。
管理人にとってのバッファーエフェクターが必要な理由
バッファーって必要なの?と思う人もいるかもしれませんが、これはもうケースバイケースかと。
僕の場合で言えば、エフェクターボードには「CE-1」を繋げていることもあり、バッファーペダルは必要だと考えています。
これはバイパス音もそうですが、エフェクトサウンドのかかり方も変わるからです。
バッファーありなしでどのくらい音が変わるのか?この動画を見てほしいのですが、
いかがでしょうか。バッファーがあったほうが、空間系エフェクターの効きが変わりますよね。
この変化も好みはあるでしょうから、強要すべきことではありません。
ただ、バッファーは使い方次第で、より良い音作りに一役かってくれることは間違いないと僕は考えています^^
まとめ
これは良いペダルです、といいますか、僕自身のボードに組み込んで使いたいペダルです。
バランスよくブーストできるだけでなく、カット方向にも使える音が作れる、ブーストさせるペダルやアンプに対し、嫌な色付け感もないなど、僕としてはかなり好印象な挙動をしてくれるペダルでした。
バッファーサウンドも、BOSSコンパクトペダルのバッファーが苦手な人でも使ってもらえるんじゃないかな?と。
FET系のバッファーペダルが好きな人にはそこまでの派手さはありませんが、ブーストONにして、EQを触ることで好みのサウンドに近づけることもできるかも。
…と、EQを搭載していることで、色々なシーンで使えますし、好みにも寄せられるんじゃないかな?と感じました。
持っておくと何かと重宝するバッファー&ブーストエフェクターではないでしょうか。
バッファーやブースターエフェクターを何か一つ持っておきたい、という人にもおすすめできるペダルですね。
機材提供:Thanks! Eastern Music Device
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