今まで数百台のエフェクターを弾き倒してきた魔法の箱研究所の所長が、初心者の人におすすめのエフェクターを紹介します!
当サイトをご存知でない方はまず、僕が今まで弾いてきたエフェクター一覧をどうぞ、ご覧になってみてください!
今回紹介するエフェクターは、所長が末長く使えるエフェクターをカテゴリーに分けて紹介、なぜおすすめするのか理由も併せて解説していきます。
- 歪み系エフェクター
- 揺れ物系エフェクター
- フィルター系エフェクター
- 空間系エフェクター
- マルチエフェクター
エフェクター、正直なところ現在は数が多すぎて選ぶことが難しくなっています。
明確に自分が出したい音がハッキリしている場合であれば、好きなアーティストが使っているものと、同じ物を買うのも一つの方法です。
ただし、エフェクターだけで同じ音は鳴らないのが事実ですが、選ぶ上での動機としてはアリです。
そもそも、エフェクターって何なのかわからない人もいるでしょう。
エフェクターは大きくカテゴライズすると、以下のように分けることができます。
では各カテゴリーごとにエフェクター初心者の方が買うべきペダル見ていきましょう!
歪み系エフェクターで買うなら王道BOSSペダルから試してみてほしい
歪みエフェクターは非常に選択肢がたくさんあり、ギター人生において買い換える可能性が高いともいえます。
それゆえ、まずは歪みエフェクターとはどんなものか、知る上で試してほしいのが王道のBOSSペダルです。
歪み系エフェクターを大きく分けると以下の3種類です。
- オーバードライブ
- ディストーション
- ファズ
そもそもオーバードライブやディストーション、ファズがどんな音がわからない人のために参考動画も交えながら紹介していきます。
BOSSのオーバードライブエフェクターで選ぶなら
BOSSのオーバードライブといえば、BD-2を紹介される場合がありますが、所長はBOSS OD-3を紹介します。
OD-3はスタンダードなオーバードライブサウンドであり、クランチサウンドからハードなオーバードライブサウンド、ブースターと使える用途が多いためです。
長年ギターを弾いていると、OD-3のポテンシャルが如何に高いか実感することから、末長く使えるペダルともいえます。
BOSSのディストーションエフェクターで選ぶなら
ディストーションエフェクターであれば、BOSS DS-2を選びます。
BOSSといえばDS-1もありますが、DS-2はMODE1とMODE2、2種類のディストーションサウンドが鳴らせます。
MODE1はDS-1系の歪みでありつつも、オーバードライブ的な歪み、クランチサウンドも作れます。
MODE2を選べばファズを彷彿させる、激しいディストーションサウンドが作れます。
一台で二役こなせるペダルでありながら、リーズナブルな価格で購入できます。
ファズペダルで選ぶなら
もし欲しいサウンドがはっきりしている方、例えばファズフェイス系が欲しい方であれば「JIM DUNLOP JH-F1」がおすすめ。
BIG MUFF系であれば「EHX Triangle Big Muff Pi」がおすすめです。
BOSSであれば「BOSS FZ-5」もおすすめ。
3モードが選べ、ファズフェイスや国産ファズ、オクターブファズサウンドを体感できます。
「もっとマニアックな物を紹介してよ!」と思われるかもしれませんが、はっきり言いまして、BOSSのペダルは耐久性が高く、コスパも最強。
「BOSSのエフェクターで良い音が鳴らせるの?」と思われる方、断言しますが「鳴らせます」。
しかもツマミの効きが非常にわかりやすいのもユーザーフレンドリー、例えば「DRIVE」を上げれば歪みが増えていく、「TONE」を上げるとジャキッとした高音域が強調されるなど、小難しいことは抜きで音が変わっていくのがわかります。
あとは繋ぐだけで「バッファー効果」があるのも特徴。このバッファーサウンドは好き嫌いが分かれるところですが、高域劣化(ハイ落ち)を防いでくれるだけでなく、大きな音を出した時にギターとして鳴ってほしいレンジ感で鳴ってくれるなど良い結果をもたらしてくれる場合もあります。
以上、価格帯からすれば考えられないような仕様というわけです。
また面白いものでして…ギターを弾いて数年経つとまたBOSSのエフェクターに戻る時があるんです。末長く愛用できるエフェクターと言える所以ですね。
歪み系エフェクターの場合、どんなギターで、どんなアンプで鳴らすのかも大切なポイントです。
例えばギターはストラトキャスター、スタジオやライブハウスでよく見かけるジャズコ(Roland JC-120)で鳴らすことが多いなどなど。それでも選ぶエフェクターは変わります。
僕はマイアンプだけでなく、JC-120もよく使いますので、JC-120と相性の良い、好きな音が鳴らせるエフェクターは選ぶ時に意識する条件の一つです。
特集記事「ジャズコに合う歪みについて」の記事を併せてご覧ください!
もし所長と同じようにJC-120を使う場合が多い人であれば、BOSSの歪みエフェクターは持っていても損はしません。
おすすめの揺れ物系エフェクター
揺れ物系エフェクターといえば、コーラス、フェイザー、フランジャー、トレモロ等々ですね。
後ほど紹介いたしますが、揺れ物系、空間系エフェクターに関してはマルチエフェクターを活用するのも一つです。
当然、揺れ物系も様々な種類があり音色(サウンドキャラクター)も違います。マルチエフェクターであれば、手軽に色々な種類(といってもモデリングですが)を試せるからです。
と言ってしまいますと、この記事の主旨から外れてしまいますので、完全に僕の好み、主観で紹介いたします!
コーラスペダルで選ぶなら
コーラスペダルでおすすめするなら「Arion SCH-Z」です。
「BOSS CE-2W」もおすすめしたいところですが、コスパを考えると「SCH-Z」。
「SCH-Z」は著名ギターリストの使用でも知られる「SCH-1」の後継機モデル、現行品として販売されているアナログコーラスです。
エグさ、独特な揺れ感など個性あるコーラスサウンドです。
オリジナルの「SCH-1」は「JHS Pedals」からもモチーフされたモデルが販売されていますが、やはり価格からしても「SCH-Z」は一択かと。
コーラスサウンドは好みも大きく別れるペダルかと思いますが「SCH-Z」は知っておいても損はしないコーラスペダルでしょう。
フェイザーペダルで選ぶなら
フェイザーペダルであれば1974年に登場した歴史あるエフェクター、「MXR Phase90」をおすすめいたします。操作もツマミ一つで簡単、揺れるスピードを調整するだけです。
「Phase90」は現在、ジムダンロップから販売されており、数種類のモデルが存在します。
この「Phase90」は僕も大好きなフェイザーペダルでして、ヴィンテージから現行品に至るまで弾いてきました。
そんな僕が現行モデルで選ぶなら「MXR CSP-026 ’74 vintage phase90」です。
なぜこの「CSP-026」なのか?ですが、現行品でありながらヴィンテージPhase90に肉薄するクオリティだからです。
厳密にいえば1974年製ではなく、1975年製のPhase90に近いサウンドで、僕も初めて弾いた時は驚いたモデルでした。
フランジャーペダルで選ぶなら
フランジャーペダルでおすすめするなら「BAC AUDIO Stomp ACE Flanger」です。
「BAC AUDIO」についてもレビューしています!ぜひご覧になってみてください!
なぜこのペダルか?ですがフランジャーとしてのサウンドはクリア、歪みと組み合わせた時でも明瞭な響きが得られること、さらにフランジャーサウンド以外のサウンドも鳴らすことができるからです。
僕は弾かせていただいた時、思わずテンションが上がってしました。残念なのがまだ未発売であること(僕は製品サンプル版をお借りしました)。
トレモロペダルで選ぶなら
トレモロペダルでおすすめするのは「DANELECTRO DJ-5 Tuna Melt」です。
チープな筐体、安価であるため注目されていない方もいらっしゃるかもしれませんが、サウンドは馬鹿にできないコスパの高いペダルです。
過激なトレモロサウンドではなく、アンプ内蔵のトレモロのようなナチュラルなトレモロサウンド。
僕も今だに手元に置いています(筐体が壊れそうだったのでノックダウンしていますが笑)
おすすめのフィルター系エフェクター
フィルター系エフェクターといえば「ワウペダル」「オートワウ」「エンベロープフィルター」など。この中でいえば「ワウペダル」がポピュラーなペダルでしょう。
ワウペダルはペダル式の筐体を足で操作、名前のごとく「ワウワウ」させるエフェクターです。登場したのは1960年代、ファズと並び歴史のあるエフェクターです。
ワウペダルで選ぶなら
VOX、Jim Dunlopから発売されているワウペダルは王道とはいえ、やはりおすすめです。
中でも筐体が軽く、モダンシーンでも使い勝手の良い「VOX V845」は試して欲しいモデルです。
低域側にもピークがあるため、歪みエフェクターと組み合わせても唸るようなワウサウンドが鳴らせます。
筐体重量は「900g」と持ち運びもしやすいのも魅力。ちなみにV847Aの場合は1500g、わずか600gの差と思われそうですが、この差はかなり違います…
よりサウンドに拘りたい方、ヴィンテージライクなサウンドを求める方であれば「JIM DUNLOP CM-95」はおすすめです。
この「CM95」は僕も持っていますが、気に入って使っています!
あとは先ほどフランジャーで紹介した「BAC Audio」からもフィルター系ペダルが出ています。エンベロープフィルターですが使い方次第でワウペダルのように操作できるんです。
これは手持ちのヴィンテージワウ(1968年製クライドマッコイ)の音に寄せてみましたが、なかなかに良いところまで迫れたんじゃないかなと。
もちろんツマミを駆使すればいろいろなサウンドも作れますので、かなり楽しめるペダルですね!
おすすめの空間系エフェクター
空間系エフェクターといえば、ディレイ、リバーブなどですね。
ディレイもアナログディレイ、デジタルディレイ、エコーなどありますし、リバーブといってもスプリングリバーブ、プレートリバーブ、ホールリバーブシマーリバーブなど様々な種類があります。
どれを選べばわからない方、もしくは低価格帯のモデルであれば、マルチエフェクターでもいいんじゃないか?というのが僕の考えです。
そこでマルチエフェクターでもなかなか再現されていないモデルをここでは紹介します。
ディレイペダルで選ぶなら
ディレイペダルで選ぶなら「LUNASTONE DYNAMIC DELAY」です。
このディレイは1980年代の名機「TC-2290」のサウンドを再現したもの…といきなりマニアックな話題になってしまいますが「TC-2290」のサウンドを知らない方でもこれはおすすめしたいです。
単純にかけっぱなしでも使えるディレイペダル、このサウンドはなかなかマルチエフェクターでも再現できているものがありません。
低価格のディレイペダルではありませんが唯一無二なディレイペダルならコレでしょう。
とりあえずディレイが欲しい!と言う方、付点8分ディレイを使いたい!という方なら「tc electronic FLASHBACK MINI DELAY」もおすすめ。
もしくは後ほど紹介するマルチエフェクターでも良いかな?と僕は考えています。
リバーブペダルで選ぶなら
リバーブペダルで現在手に入るリバーブペダルであれば「Strymon FLINT」「tc electronic HOF Mini Reverb」。
ちなみに僕が気に入っているリバーブペダルはLexiconリバーブを再現した「DigiTech Supernatural Ambient Reverb」ですが既に廃番。
リバーブに関しては次に紹介するマルチエフェクターにモデリングされているリバーブがコスパも高くおすすめしたいですね。
おすすめのマルチエフェクター
僕としてはマルチエフェクターは初心者の方にはあまりおすすめできません。なぜなら選ぶモデルによっては使いこなすのが難しい場合があるからです。
とはいえ、一台でいろいろなサウンドを鳴らすことができるのが魅力ですし、好みのサウンドを探す、名機と呼ばれるエフェクターのサウンドを知れるなどメリットもあります。
そこでおすすめしたいのが「ZOOM MS-50G」です。
「ZOOM MS-50G」が発売されたのは2012年頃。新しいモデルではありませんが今だに販売されているロングセラーモデルであり、ZOOMもアップデートしてくれています。
この「MS-50G」はコンパクトタイプのマルチエフェクター(コンパクトエフェクター)で「KLON CENTAUR」「RAT」「Tube Scremer」といった名機と呼ばれる歪み系エフェクター、他にも空間系や揺れ物系なども有名なエフェクターのモデリングが入っています。
ちなみに僕が気に入って使っているのは各種「リバーブ」モデリングです。
プレートリバーブ、63リバーブ(スプリングリバーブ)は、なかなかクオリティーの高いサウンドを鳴らせるため、リバーブがないアンプでセンドリターンがあればよく繋いで使っています。
またモデリングされているエフェクターの表記もモデリング元のエフェクターをイメージしやすいですし、サウンドも十分に使えるクオリティー。
つまりこれ一台で様々なコンパクトエフェクターのサウンドが鳴らせます。
また「MS-50G」はアンプモデリングも入っているため、オーディオインターフェースに繋いで録音する時にも使えますし、ギターアンプのセンドリターンに繋ぎ、プリアンプとしても使うこともできます。
操作もマルチエフェクターとしては難しくありませんし、元々入っているプリセットサウンドも悪くないため、よくわからない時はプリセットされた音で鳴らすだけでも楽しめますよ!
まとめ
今はYouTubeで動画も見れますし、エフェクターレビューサイトも多いので参考にできる情報が増え、良い時代になりました。
魔法の箱でもYoutubeチャンネルにて動画を紹介していますが、管理人が弾いた印象に近い音で動画をアップするよう心がけています
僕も今回、おすすめのエフェクターを紹介いたしましたが、何より大切なことが「実際に試してみる、体感してみること」だと考えています。
またエフェクターを試す時、ご自身のギターを持参し弾いてみてほしいなと。
特にピックアップにパワーがあるものが搭載されている場合、歪み方も変わりますので。
あとスタジオでよく使うアンプ(例えばJC-120等)があれば、同種のアンプで試したほうがよいかと。なぜなら良いアンプに繋いでしまうと「良い音」だと錯覚してしまう場合があるからです(僕も勘違いしてしまった経験が多々あります…)
以上、魔法の箱研究所が考える初心者の方におすすめするエフェクターでした!何かご質問があればお気軽にお問い合わせからどうぞ!
コメント
とてもいいレビューでした!BOSSはエフェクターがそろってきた今でもひっぱり出して使っています!あとMS-50Gはイイですねやはり!
ピストン遠藤さん、ありがとうございます^^
BOSSはなんだかんだ言ってよくできてます♪
MS-50Gは初心者の方だけでなく、
バックアップ用のペダルとしても使えるのでおすすめですね(^^)