ORGANIC SOUNDSの新作ブースターエフェクター、「Organic Booster Poseidon(ポセイドン)」をレビューします!
ORGANIC SOUNDSのブースターといえば、以前に1ノブの「Kerberos(ケルベロス)」をレビューしましたが、今回は2ノブタイプのブースター。
Organic SoundsのオリジナルBooster。過剰な色付けをせず、音のピントを合わせ、解像度・スピードを上げます。機材の持つ良さだけを引き出し、ギタリストのハートをBoostさせます。Vintageニュアンスを持ったナチュラルなサウンドで、ギターのボリュームへの追従性も良く、豊かなサウンドバリエーションを持ちます。
面白そう…。
ちなみに発売後、早々にフーチーズの村田さんが動画をアップされていまして。
2ノブタイプだし、守備範囲も広そうなブースターペダルでは?と想像していましたが、何かと融通のききそうなペダルでは?と気になっていました。
僕の環境、僕なりの所長的使い方で鳴らしたらどうなのか?ようやく弾くことができましたので、紹介していきます!
ペダルレビュー | トランジスタで構成されたシンプルな2ノブタイプブースター
「Organic Booster Poseidon」のツマミは2つ、シンプルなブースターエフェクター。
筐体にはポセイドン(ギリシア神話の海神)のイラスト、カラーは綺麗なアクアブルー。ツルッとしっかりした塗装が施されています。
筐体自体は小ぶりですが、ズッシリと重みがあります。
2つのツマミは単なるボリュームとトーンではない
左のツマミはボリューム、右のツマミはトーンと思われますが、単にボリュームが上がる、高域のみを調整するといった効きではありません。
ツマミの効き等は後ほど、サウンドレビューで詳しく紹介します!
トランジスタで構成されたブースターエフェクター
この「Organic Booster Poseidon」はトランジスタで構成されたブースターエフェクターです。
オペアンプで構成されているペダルよりも、ギターボリュームやタッチレスポンスに対して敏感であるだけでなく、ORGANIC SOUNDSらしい、ザラっとした音色が特徴です。
もちろん、電池駆動も可能。
外れにくい電池ホルダーは何気に嬉しい仕様。
筐体上部には外部DCジャック(センターマイナス9V)もあり。
個人的にパワーサプライで電源を取ることが多い僕にとっても、外部電源対応は嬉しい仕様です。
サウンドレビュー | 使い方はいろいろ!単体使用以外にもファズなど歪みペダルと組み合わせて使える
まだ発売されたばかりか、この記事を執筆した時点ではあまり動画はアップされていません。
僕の環境でチェックしたところ、ファーストインプレッションとしては「Organic Booster Poseidon」は単体使用だけでなく、ファズやオーバードライブと組み合わせても使える印象でした。
- ギター:テレキャスター&ストラトキャスター
- アンプ:Fender 63 Vibroverb(EVA MOD)
どちらかといえば…ファズやオーバードライブといった歪みペダルと組み合わせることでより真価を発揮するのでは?とも感じました。
では、サウンドチェック動画と併せ、説明していきます!ぜひ動画もご覧ください。
サウンドチェック動画 | 挙動チェック&所長がおすすめしたい使い方を紹介
動画ではツマミを触りつつ、いろいろサウンドをチェック。
また、ファズ(Orga Face 66)とオーバードライブ(FULLTONE OCD)と組み合わせチェックしてみました。
「Orga Face 66」は同ブランドのゲルマニウムファズフェイスモデルであり、僕も気に入って使っています!OCDはLPモードで鳴らしています。
- 0:00 ~ 「Poseidon」単体でサウンドチェック
- 4:28 ~ ファズ(Orga Face 66)と組み合わせサウンドチェック
- 7:37 ~ オーバードライブペダル(Fulltone OCD)と組み合わせサウンドチェック
セッティングのコツ | 2個のツマミを使い方
動画にもテロップを入れていますが、ツマミのポジション次第で、帯域を変えながら、アンプやペダルをプッシュできます。
この「Poseidon」の個性を知るのであれば、単体で鳴らすとよくわかりました。セッティングのコツと併せ、紹介します。
ツマミを回していくと、出音が変わるポイントがあります。
僕の環境でチェックしたところ、左のツマミは大体2時以降から音量だけでなく、ハイミッドも出てくる感じ。
右のツマミは左いっぱいに回し切るとミッドロー寄りで重心の低いサウンドに、右回しいっぱいでバイト感のあるジャキッと鳴るエッジーなサウンドへ。
この2つのツマミを触ることで、トレブルブースター的にも使えますし、図太くファジーな質感を付与したブーストサウンドまで可能です。
単なるクリーンブースターではなく、帯域をいじりながらブーストできるため、フルレンジ(ハイ〜ミッドローあたりまで帯域可変をコントロールできる)なブースターという印象でした!
ファズやオーバードライブと一緒に使ってみてほしいブースター
今回は歪みペダルの前に「Poseidon」を繋ぎチェックしてみました。
接続順はギター → Poseidon → 歪みペダル(ファズ、オーバードライブ)です。
ファズフェイスと組み合わせて使えば、ローカットしながら抜けの良いサウンドも作れました。
ファズフェイスのムンムンとしたローが苦手な方でも、この「Poseidon」と組み合わせれば、グッと扱いやすい音になります。
トランジスタタイプのブースターであるためか、ファズとの相性は良い印象でした。
右のツマミを回した状態で「Poseidon」をONにすると、ローカットされる感じで伸びやかなサウンドに変化します。
ファズフェイスの場合、ギターボリュームを少し絞れば、ゲインだけでなく、ローの出方もコントロールできます。
ただ、手元を触らずコントロールしたい方は是非、試してみてほしいですね!
ちなみに試した感じでいえば、BIG MUFF(ビッグマフ)と組み合わせるのも良さそう。
僕もBIG MUFFを使っていた頃は、グッとサウンドを前に抜けさせるため、他のペダル(例えば、BOSS BD-2など)と重ねがけして鳴らしていました。
この「Poseidon」も同じように使えそうでした。
手持ちのBIG MUFF系ペダルが貸し出し中で手元になかったので…またチェックしましたら、記事を更新予定です!
ファズが上手く鳴らせない、扱いにくいと感じる人には一緒に鳴らしてみてほしいペダル、グッと扱いやすくしてくれるペダルと言えそうです。
所長的におすすめしたい使い方 | オーバードライブのゲインブースターやトレブルブースターとして使う
僕的におすすめしたい使い方として、一つはオーバードライブエフェクターのゲインブースターとして使う方法です。
今回は「FULLTONE OCD」でチェックしましたが、TS系や他のオーバードライブペダルでも使えます。
動画でもツマミを触りながらチェックしていますが、ややゲインアップさせる、図太く荒らしいドライブサウンド、ジャキジャキしたサウンドなどなど、ツマミの位置で様々なブーストサウンドが得られます。
また手元(ギターボリューム)を絞った時に、こもりにくいのも特徴。
「Poseidon」自体の反応性も良いため、「OCD」のようなコントローラブルなペダルと組み合わせれば、手元(ギターボリューム)やピッキングでゲインコントロールできる楽しさもあります。
個人的には右のツマミを回していった時、トレブルブースター的に使えるのも良かったですね!
これは先ほど紹介したファズフェイスとの組み合わせの他、小音量で抜けの良いサウンドを作りたい場合にも使えます。
トレブルブースターはなかなか選択肢も少ないため、トレブルブースターを探している方にとって、一つの選択肢になるのではないでしょうか!
動画は時間の関係で撮らなかったのですが、歪みペダルの後ろに繋いでも使えます。
歪みペダルの後ろに繋ぎますと、ゲインアップというよりもボリュームアップと質感を足す使い方になります。
アウトプットレベルも高めであるため、グッと音量も持ち上げることもできます(アンプにもよりますが)。
また音量だけでなく、抜けの良いサウンドを狙う場合は、右側のツマミを12時から徐々に上げてみましょう。
まとめ
この「Poseidon」、たった2つのツマミしかありませんが、突き詰めていきますと、実に使い所が多いブースターエフェクターでした。
僕は常時ONにしたオーバードライブエフェクターに、ファジーな質感とゲインアップしたい時に踏みたくなりましたね!
あと、トレブルブースター的に使えるのは魅力です。
トレブルブースターを探していた頃、この「Poseidon」があればなぁ、と。国内の場合、トレブルブースターの選択肢が少なすぎますよね…
また動画ではチェックしていませんが、プリアンプっぽく使えそうなど、他にもまだまだいろんな使い方もできる可能性を秘めた、追い込み甲斐のあるペダルです。
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