King Tone Guitar Blues Powerのサウンドを、各種バージョンや最新モデルDeluxeも含めレビューします!
King Tone GuitarといえばDuellistが有名ですが、Blues Powerはフルレンジブースト/オーバードライブとして開発されたペダルであり、SRVサウンドも意識したモデルといえます。
Blues Powerは過去記事でも紹介していますが、所長もお気に入りのペダルです。
King Tone Guitar Blues Powerの仕様と特徴について
Blues Powerの仕様は4つのツマミ、モード切り替えミニスイッチと内部にあるDIPスイッチでサウンドが作れます。
- DRIVE(歪み量を調整)
- BASS(低域調整)
- TREBLE(高域調整)
- VOLUME(音量調整)
MIDDLE(中域)の調整ツマミはありませんが、BASS /TREBLEを下げる、もしくはモード切り替えスイッチを「WARM」にすることでミドルレンジを押し出したサウンドも作れます。
- GLASS(中高域を強調したグラッシーなサウンド)
- WARM(中域にフォーカスしたファットなサウンド)
- EDGE(高域を強調したエッジの効いたサウンド)
筐体真ん中にあるミニスイッチで3種類のモードを切り替え可能。名前からイメージできるサウンド変化が得られます。
僕は基本的にグラッシーなサウンドが特徴の「GLASS」モードで鳴らしていますが、ブースターやTS系っぽいサウンドを鳴らす場合は「WARM」モードも使います。
- PUNCH(デフォルトで設定)
- TRANSPAERENT
- CLEAR
- SCOOP
内部DIPスイッチも、名前とおりの効き方をします。
TRANSPAERENT、CLEARではよりフラットでクリアなサウンド、SCOOPでは重心の下がったヘビーなサウンドに。
ただし極端に変化するわけではないため、セッティングに迷う場合はデフォルト設定であるPUNCHモードで使うと良いですね。
とにかく、多彩なサウンドセッティングができるため、お値段以上の価値があるペダルです。
Blues Powerは幅広いサウンドメイクが可能なオーバードライブ
Blues Powerは、フルレンジブーストが可能なオーバードライブペダルです。
中域(ミッドレンジ)もスッキリしているため、比較的フラットであっさりしたサウンド。
前述した通り、各ツマミとモード切り替えのミニスイッチで中域をやや押し出したサウンドも鳴らせます。
動画のように、SRVトーン(サウンド)が好きな人もハマるペダルでしょうね!
ダンブル系ペダルとも比較しましたが、雰囲気が似ていると感じました。
クリーンブースター〜幅広い歪みサウンドが作れる
ドライブコントロールの幅も非常に広いペダルあり、DRIVEをゼロにすれば、クリーンブースター。
DRIVE他、BASS /TREBLEもMAX付近まで上げていくとファジーなドライブサウンドまで作れます。
僕もスタジオに持っていくミニボードにはこの「Blues Power」を入れてます。
プリアンプ的にも使えるなど、これ一台あれば何かと便利、欲しいサウンドが作れる点も気に入っています。
ジャズコとの相性も悪くない!アンプを選ばず鳴らせるのも魅力
あくまで所長の環境ですが、JC-120(ジャズコーラス)でも次第点以上のサウンドが鳴らせるのも気に入っている理由の一つです。
この動画ではBlues Powerを常時ONで鳴らしていますが、他のアンプで鳴らしてもイメージから大きくブレることもなく、サウンドメイクする上で計算できるのも助かっています。
もちろん、手元(ギターボリューム)でゲインコントロールも可能、クリーン〜クランチサウンドも作れるのも魅力です。
Blues Power Deluxeは集大成といえるモデル
Blues Power Deluxeは名前のとおり、V2.0で追加されたモードと従来のバージョンで採用されてきたサウンドバリエーションが鳴らせる、ブルースパワーの集大成といえるモデルです。
公式サイトを見ると、デラックスはハンドメイドなカスタムモデル的な位置付けとなっており、以下のサウンドキャラクターを3種類から選べます。
- Original
- KING
- Blues
従来のブルースパワーサウンドを再現したOriginal、中域を足したサウンドのBluesに、よりアグレッシブなサウンドが特徴のKingが用意されています。
あとはGlassなど、従来のモデルどおりのサウンドキャラクターも選択が可能です。
さらにブースター機能も搭載されており、ドライブチャンネルに対しゲインアップも可能と、一台で幅広いサウンドをカバーしてくれます。
ブースト量は筐体真ん中にある赤いツマミで調整でき、ドライブチャンネルのゲイン量にもよりますがゲインブーストが可能です。
動画ではOriginalモードを基本に弾いていますが、クリーンブースターからファジなードライブサウンドまでカバーしてくれるモデルであることがわかります。
元々、一台だけで様々なドライブサウンドをカバーしてくれるブルースパワーですが、デラックスはさらに汎用性が高くなりました。
フットスイッチはソフトな踏み心地とノイズが発生しにくいリレー式を採用、筐体も大きさが一回り小さく厚みも薄いですね。
では、デラックスを含む各種バージョンのブルースパワーについて、紹介していきます。
Blues Powerは生産時期でバージョンが存在する
このBlues Powerは生産時期でバージョンが異なり、当研究所で確認が取れているものは以下となります。
- V1.0
- V1.2
- V1.4
- V1.7
最初期となる、v1.0とv1.2は友人に提供してもらいました。
現在、確認できる中で最初期と認識しているのがv1.0です。
筐体の文字も異なり、後のバージョンとは一目で異なることがわかります。
基板を見ても、内部DIPスイッチ含め当初から仕様が決まっていたことが伺えます。
v1.2の存在は知られていないのでは…v1.4と友人が買ったところ、発見したバージョンです。
見た目はv1.4と同じに思えますが、モード切り替えの真ん中がSTOCK表記です(v1.4以降はWORM)。
v1.2に変わることで、内部基板のレイアウトやパーツも変わります。
サウンドの傾向としては、v1.0とv1.2は近い印象でしたね。
当研究所で所有するのはV1.4とV1.7であり、v1.7以降はトップジャックに変更されます。
当初は9V駆動のみでしたが、v1.7以降のモデルは18V駆動も可能となりました。
バージョンごとにサウンドを比較してみると、ブラッシュアップされていく過程などが見えてきました。
バージョンによるサウンドの違いと最新モデルDeluxeのサウンドを比較
生産時期で異なるBlues Powerをバージョン別、さらに最新モデルとなるDeluxeのサウンドを比較してみました。
主観としてv1.0〜1.2はマイルドでスムーズ、中域に厚みのあるサウンドに感じました。
v1.4以降は、中域がすっきりとしたサウンドに変化している印象を受けます。
動画ではゲインをMAXに設定し鳴らしていますが、ファジーなサウンドが鳴らせるのもv1.4に感じましたね。
v1.7はやや中域〜中低域に厚みのある音があり、しっかりとしたサウンドでゲインも高めにチューニングされている印象でした。
Deluxeはオーバードライブセクションは全体的にすっきりとクリアなサウンドで、ブーストチャンネルを踏むことで柔らかな低域を足せる印象があります。
比較してあらためて、所長の好みはv1.4であることもわかりましたし、Deluxeは一台でさまざまなシーンで使えますね。
それとバージョンが新しくなるにつれて、よりトランスペアレント系らしくなり、個性が強調されているように感じたのも面白かったです。
ファズとの相性(スタックペダルとして)はv1.4がおすすめ
v1.4とv1.7は手前にファズフェイスを繋ぎ、ファズとの相性もチェックしてみましたが、いわゆるファズ受けはv1.4がおすすめです。
v1.4のほうが低域に柔らかさがあるため、ファズの質感が自然に鳴ると感じました。
ただし、あくまで比べたらという話であり、v1.7も十分にスタックは可能です。
あとv1.7は18Vで駆動させることで、ヘッドルームも広くなるのでよりクリアでパンチのあるサウンドも鳴らせます。
King Tone Guitar Blues Power 総評
King Tone Guitar Blues Power、好みは人それぞれとしても一台で幅広いサウンドメイクができるオーバードライブエフェクターです。
あれこれできるペダルですと使えないポジションがありますが、Blues Powerはそれがない。
所長的にかなりツボなペダルでして、手に入れてからメインのオーバードライブとして、エフェクターボードに鎮座しているエフェクターです。
Blues Power、もし見かけることがあれば、ぜひ鳴らしてみてほしいです!
ちなみに同ブランドのSoloistもそうですが、King Tone Guitar の作るペダルは基本的にクオリティーが高く、所長も好きなペダルブランドです。
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