Cornerstone IMPERIUMは、ダンブル系とTS系ペダルがニコイチとなった、オーバードライブエフェクターです。
もともとCornerstoneから販売されていた、以下のペダルが一つにおさめています。
- ダンブル系エフェクター/GLADIO SC
- TS系エフェクター/ANTIQUE
ペダルコンセプトとしては、ロベン・フォードやジョンメイヤーサウンドを狙っているとのこと。
IMPERIUMは、ロベン・フォードのダンブルトーンを目指したGLADIO SCとジョン・メイヤーのチューブスクリーマートーンを目指したANTIQUEの2台を1つの筐体にまとめました。
引用元:TONE BLUE
コンセプトからすれば、サウンドはどうなのか、気になるペダルですよね…
では、所長的にどうだったのか、感じたままレビューしていきます!
GLADIO SCとANTIQUEが一つになった&+αの機能が追加された
前述したとおり、このCornerstone IMPERIUMは同ブランドのGLADIO SCと、ANTIQUEが一つの筐体におさまったペダルです。
筐体右側がGLADIO SC、左側がANTIQUEとなっています。
GLADIO SC側のツマミは4つ、ミニスイッチが一つと仕様は同じです。
- GAIN:歪み量の調整
- TONE:高域調整
- VOLUME:音量調整
- CLEAN:クリーンミックス
ミニスイッチを上に倒すとONとなり、コンプ感と歪み感が増します。
ANTIQUE側の仕様はTS系とはいえ、独自のツマミが搭載されています。
- GAIN:歪み量の調整
- TONE:高域調整
- VOLUME:音量調整
- PRESENCE:超高音調整
PRESENCEが調整できるのは珍しく、さらにミニスイッチで中域、コンプ感も調整できます。
COMPはGLADIO SC側と同じですが、MIDSをON/OFFにすることで、いわゆるTS系と中域がすっきりしたサウンドが鳴らせます。
ギターボリュームに対する追従性も良く、TS系とは括れないサウンドです。
このIMPERIUM、単なるニコイチペダルではない仕様の一つが、GLADIO SCとANTIQUEの並び順を変更できることです。
- GLADIO SC → ANTIQUE
- ANTIQUE → GLADIO SC
例えばGLADIO SCをメインで鳴らす場合、前段にANTIQUEを配置し両チャンネルをONにすれば、中域にフォーカスしたドライブサウンドが得られます。
つまりGLADIO SCとANTIQUE、各セクションのセッティングと順番を入れ替えることで、幅広いサウンドが作れるということです。
さらにこのIMPERIUM、面白いのがスイッチアクションです。
フットスイッチの踏み方次第で、多彩なスイッチアクションが可能です。
例えば、エフェクトOFFの状態からフットスイッチを長押しすると、ワンアクションで両チャンネルONの状態となります。
文章に書くよりもどういったものか、動画で説明します。
踏み方に少しコツは必要ですが、慣れると便利な仕様です。
電源は外部電源のみ、センターマイナス9Vで駆動します。
電池で動かせないのは残念ですが、フットスイッチの仕様からしても仕方ないでしょうね。
では、肝心のサウンドはどうなのか、紹介していきます!
Cornerstone IMPERIUM サウンドレビュー
IMPERIUM、とにかく使いやすいオーバードライブペダルであり、コンセプトが伝わってくるサウンドが鳴らせます。
セッティングはひとまず、ツマミは全て12時にセットし、COMPやMIDSはOFFで鳴らしてみましょう。
写真のようなセッティングでも、良い音で鳴ってくれます。
あとは歪み量を減らしたければGAINのツマミを下げる、コンプ感が欲しければCOMPをONしていくと良いですね。
ツマミとミニスイッチは多いですが、扱いにくさを感じないペダルといえます。
ダンブルサウンドは人それぞれ、イメージする音は違うと思いますし、他の動画を見ても弾き手で印象が変わります。
Mike Hermansさん、この人は上手で何を聴いても良く感じてしまいます(笑)
R.J. Ronquilloさんはエッジの効いたサウンドで、ロックな雰囲気で鳴らしていますよね
Pete Thornさんは使っているギターはテレキャスターでチェックされているので、所長的にもわかりやすかったです。
所長的にはGLADIO SC側の場合、CLEANのツマミは少し上げて、TONEを12時から少しだけ下げるとイメージするダンブル系サウンドに合う印象がありました。
CLEANのツマミは上げていくことで音に太さとハリ感が出てきますが、以前にYouTubeでレビューした単体のGLADIO SCも同様でした。
ただし、IMPERIUMのほうがより洗練され原音感が増し、それらしいサウンドが鳴らせると感じました。
特にTONEを下げた時でも音の芯が残るため、柔らかくも輪郭がぼやけにくい印象を受けました。
もちろん、ギターボリュームやピッキングに対する反応も良いこともあり、常時ONで鳴らしたいですね。
Roland JC-40でもチェックしましたが、トランジスタアンプに硬さを軽減したければ、TONEを下げつつ、少しゲインを上げるとよかったです。
ANTIQUEがTSベースのサウンドとのことですが、中域にフォーカスしすぎないサウンドがよかったです。
もちろん、MIDSのミニスイッチをONにすれば、TS系らしい中域がグッと出るサウンドも得られます。
ただしMIDSをONにしなければ、フラット気味で抜けの良いドライブサウンドも得られたのは魅力でした。
TONEとPRESENCEのツマミがまた優秀で、高域の抜け感を微妙に調整できます。
TONEでは触れない、煌びやかな部分をPRESENCEで付与できるため、一般的なTS系ペダルよりも追い込んだ音作りが可能です。
あとギターボリュームに対する追従性もTS系エフェクターと考えると、良い部類に入ります。
つまり、ANTIQUE側をプリアンプっぽく使う、メインオーバードライブで鳴らすこともできるということです。
ロベンサウンドならGLADIO SC、ジョンメイヤーサウンドならANTIQUEをメインに音作りしていくのも一つの方法でしょうね。
セッティングにもよりますが、両チャンネルをONにしても音が破綻することはありません。
例えばGAINとVOLUMEを上げすぎなければ、ノイズまみれで音が潰れてしまうようなことがなく、抜けの良いリードサウンドが鳴らせます。
所長の場合であれば、両チャンネル共にバッキングで使えるぐらいの歪み量、クランチサウンドを作っておくと上手くいきました。
所長の好みでいえば、GLADIO SC側をメインに強くピッキングすると歪むくらいに設定、ANTIQUE側で歪みと音量を稼ぎつつブーストさせる感じが良かったです。
弾き手がイメージするサウンド次第ですが、オーバードライブの範疇を超えないぐらいの歪み方であれば、問題なく使えるペダルですね。
ダンブル系とTS系サウンドを一台で完結させたい人に弾いてほしいエフェクター
ダンブル系とTS系サウンドを鳴らしたい人であれば、IMPERIUMは一台で歪みを完結できるペダルです。
所長的にはどちらのチャンネルも使える印象があり、特にANTIQUE側は中域にフォーカスしすぎない音が作れるのは利点に感じました。
あと各々のチャンネルの並び順をスイッチ一つで変更できるため、片方のチャンネルをブースターとして鳴らした時、ゲインアップか音量アップのいずれかで鳴らしやすいのも良いところです。
両チャンネルともにギターボリュームに対する追従性も良いため、手元でサウンドをコントロールするプレイヤーにとっては楽しいペダルとなるでしょうね。
人気が高いためか、すぐに売れ切れとなってしまうペダルですが、体感してみてほしいペダルです!
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