最近、セミアコが欲しくてたまらない所長です^^;
そんなこともありセミアコの王道!
「ES-335」をについて備忘録がてら、記事にしてみました!
「Gibson ES-335」のナッシュビル製とメンフィス製の違い
〜2000年代まではレギュラーモデルもカスタムショップ(ヒストリックコレクション)もナッシュビル工場で作られています。
2000年〜2005年以降はナッシュビル工場ではカスタムショップ(Gibson Custom、いわゆるヒストリックコレクション)を生産、レギュラーモデルはメンフィス工場で作られ始めます。
ただ2000年以降は山野楽器オーダーのメンフィス製カスタムショップラインの個体もあるそうで、この辺はまだ調査が必要ですね、、
2005年以降はカスタムショップ製扱いとして、メンフィス工場でES-335が作られるようになります。
ただ2005年以降も、ナッシュビル工場でヒストリックコレクションは作られ続けます。
また2014年のメンフィス製ヒストリックシリーズ登場以降も、ナッシュビル製のヒストリックコレクションは密かに作られています。
ざっくり生産工場についてをまとめてみました。
- 〜2000年ナッシュビル工場で生産
レギュラーモデルもカスタムショップ(ヒストリックコレクション)もナッシュビル工場で生産。
- 2000年〜メンフィス工場で作られ始める
- 2005年〜メンフィス工場でカスタムショップ製として作られ始める
- 2014年「Gibson Memphis Historic Series」スタート
- 2018年メンフィス工場閉鎖、以降ESシリーズはナッシュビル工場で生産
現在では2018年にメンフィス工場が閉鎖されたため、ナッシュビル工場でES-335が作られています。
実は僕もこのNashville(ナッシュビル)とMemphis(メンフィス)では何が違うのか?よくわかっていませんでした、、ややこしいです、、
ヒストリックコレクションとヒストリックシリーズについて
ややこしいのが以下の呼び名でしょう。
- ヒストリックコレクション
- ヒストリックシリーズ
メンフィス製「ヒストリックシリーズ」は2014年に登場したもので、ES-335はルックス含め、ヴィンテージを意識したモデル。
ナッシュビル製は音が良いと言われていますが、ルックス面ではヴィンテージの再現度は低いと言われています。
ややこしいのがヒストリックコレクションはヒストリックシリーズが登場した時も作られていたことですね、、
とはいえ、2014年以降、ナッシュビル製のES-335も徐々にルックス含め、メンフィス製だったヒストリックシリーズの技術が継承されていきます。
そして2018年にメンフィス工場閉鎖後は全てのES-335の製造はナッシュビル工場へ移行しています。
ES-335の当たり年は何年か、所長の個人的見解
ES-335の当たり年は何年か?ES-335を購入される方にとって、これは気になるところではないでしょうか。
所長自身も気にしていた人の一人であり、何本も購入検討時に弾きましたが、ヴィンテージであれば72年ぐらいまで。
2000年代初頭あたりまでのナッシュビル製ヒストリックコレクションは弾く価値あり
それ以降、弾いたES-335で言えば、2000年代初頭までのナッシュビル製ヒストリックコレクション。
2000年代初頭ナッシュビル製のヒストリックコレクションに関しては、様々な方の評価も高いですが、楽器店員さんとも話をしていても話題に挙がります。
その理由の一つが使っている材、作りの良さです。
材、作りの良さに直結する部分かは断定できませんが、2001年製ヒストリックコレクションES-335を触った時、ギターとしては末長く使えそうな個体でした。
この頃のカスタムショップ製はルックス面におけるヴィンテージの再現度は低いです笑
この2001年製のES-335、面白いのが手元に来た時はそこまで鳴っていなかったのですが、1週間ぐらい弾いていると…生鳴りが変化してきたことでした。
今まで弾かれてこなかったのか…わかりませんが、経年変化でどんな風に化けるのだろう、と楽しみな個体でした。
あと意外だったのがネック形状、2000年代のレギュラーモデルを弾いた時、ネック形状はいわゆるカマボコ型。
しかしこの2001年製ヒストリックコレクションのネック形状はスリムなUシェイプだったことでしょうか。
あと2001年ナッシュビル製ES-335のピックアップはアルニコ2採用の「57 Classic」。
90年代のヒスコレ、レギュラーラインのES-335もこのピックアップが乗っています。
この「57 Classic」はローパワー、そしてコツンと鳴る独特なコンプ感がある良いピックアップで個人的には好きなピックアップです。
とはいえ、2000年代初頭までのヒストリックコレクションも個体差があるとも聞いていますし、全てが良い個体とは一概に言えない、所長も沢山の個体を弾いていないため、明言できません、、
そしてあとは2014年以降に発売されたメンフィス製ヒストリックシリーズのES-335です。
「Gibson Memphis Historic Series ES-335」が予想以上に良かった
とりあえず現行品(2014年製〜)の、
「ES-335」を中心に何本か弾いてきました。
…で、今のところ一番好みのモデルは、
2014年以降に販売された「Gibson Memphis Historic Series ES-335」です。
確か1959年モデルで売価は約50万円でした^^;
「そりゃ高いから当たり前だろ!」
なんてツッコまれそうですが…
これが一番好みの音だったんですよね^^
「Historic Series ES-335」は、
なんでもヴィンテージの「ES-335」を分析し、
当時の製法に徹底的に拘り、作られてたモデルです。
このギターはいわゆるNashville(ナッシュビル)製、
ヒストリックコレクションクラスのギター。
「Gibson Historic」はメンフィス製ですが、
ヒストリックコレクションの名前が使えないため、
「Historic Series(ヒストリックシリーズ)」として販売されています。
Gibson Historic Series ES-335の特徴、仕様変更から変わったサウンドへの影響
メンフィス製「Historic Series」で特徴的な仕様として
指板木部の接着に「ニカワ」の使用やチューブレスとラスロッドといった点です。
あとパーツ、それと木材も
ヒストリックコレクション同様にグレードの高いものを使用。
もうこの話を聞いただけでも…「良い音」がしちゃうと思ってしまいますよね(笑)
とはいえ、実際に音は良かったです。
例えば、レギュラーラインの「ES-335」にあたる、
「Gibson Memphis / 2014 ES-335 Dot」と比べても明らかに「生鳴り」が違いました。
箱鳴り感がしっかりしているというか、どことなくヴィンテージっぽいんですよ。
これは友人所有の68年製「Epiphone Riviera」を弾いた時の印象に似ていました。
このリビエラは大分改造されていますけど(笑)
言葉にするのは難しいのですが…
無駄な箱鳴り感、倍音が鳴っていないといいますか、、
他の現行品モデル中にはない鳴り方をしていました^^;
これはニカワ接着、チューブレストラスロッドの恩恵か…
生鳴りで判断すると、2000年代初頭ナッシュビル製ヒストリックコレクションよりも、
ヒストリックシリーズのほうがヴィンテージっぽかったです。
それと一番びっくりしたのが…すごくタッチに敏感なんですよ、、
僕もそうですが…ピッキングが下手だとモロにバレる…
でもネックから伝わる振動が気持ちよく、
弾いていてすごくテンションが上がってしまい、
ついつい時間を忘れて弾いていました(笑)
またアンプから音を出してみても、
レギュラーラインのものよりタイトめ、
ローパワーでファット過ぎないサウンドなんですよね。
特にフロントピックアップでも、
ボワンとした音じゃなく、抜けの良い音で、
カッティングプレイも気持ち良くできました♪
2014年製のヒストリックシリーズから採用されたMHSピックアップが良かった
この記事を書く前に弾いた
2014年製「ES-335」に搭載されたピックアップは
「MHSピックアップ(Memphis Historic Spec Humbuckers)」。
この「MHSピックアップ」は、
よりヴィンテージPAFを目指し開発されたピックアップでローパワーなタイプ。
ただ、ネットで見かけるものの中には、
「Burstbucker」の「Type1」&「Type2」搭載の個体もあります。
これは2014年製からの仕様変更であり、
ピックアップも同様に置き換わっていると思われます。
そのため、2014年製以前のものだと、
僕が弾いたものと違い「Burstbucker」なのかもしれません。
また2014年以降のナッシュビル製、
ヒストリックコレクションのES-335にもバーストバッカーが搭載されているケースもあります。
…とピックアップについて言及しましたが、
出音の違いは単にピックアップの違いだけでなく、
ギター本体自体の作りも大きく影響しているでしょうね。
それと弾かせていただいた、
楽器店員さんの話では2014年製のもののほうが、
全体的にクオリティが高くなっているとおっしゃっていました*。
※トラスロッドの仕込みも変わっているので鳴りも変わっているとか。
…そう考えますと、ナッシュビル製のものであれば、
「Gibson 」2014年製以降のものをチョイスしたほうが良いでしょうね!
ネックグリップの形状も変更、嫌いなカマボコ形状ではなくなった
所長が弾いた2014年製Gibson Memphis 59年モデルのネックグリップは50’S系、太めのUシェイプでした。
ただ太いといっても、
58’S系のような丸太のような太さではなく、
手の小さい僕でもそんなに弾きにくさは感じませんでした。
ちなみに「Historic Series」には、
「1963 ES-335 TD」というモデルもあります。
音は「1959 ES-335 TD」のような、
繊細ではない分か…弾きやすいかったです(笑)
スペック(木材の質や工法など)は、
グレードが落ちるとのことですが見た目は好きですね^^
でも残念だったのが、、
ネックグリップはいわゆる台形型…
僕は苦手な形状のグリップでした^^;
とにかくルックスがカッコいい、、
「1959 ES-335 TD」、
音はもちろんですがなんといっても、
見た目がカッコいいです。
VOS(Vintage Original Spec)のため、
程よくパーツや塗装にくすみがあり、
ヴィンテージっぽい雰囲気があります。
手に取った時の質感も新品っぽい感じがなく、
手に馴染む印象もありました。
僕はヴィンテージギターが大好きなので、
こういった雰囲気のギターに魅力を感じてしまいました(笑)
ES-335は製造年によって仕様が違いすぎる
「ES-335」に限った話ではないですが、
製造年によって仕様が違いすぎますよね、、^^;
モデル名が一緒でもギターの個体差以上に音や弾き心地が違います、、
スペック云々だけではないのですが、
「店頭で試奏して後々通販で買ったら違った…」なんてこともあり得ます。
2014年製のヒストリックシリーズの「ES-335」でいえば、
「1959 ES-335」「MHSピックアップ」といった仕様がポイントでしょうか。
価格が価格ですので買いませんでしたが、
もう少し頑張れば…1960年代後半ならヴィンテージものも買えるお値段(笑)
でもヴィンテージはあたりはずれがあることも考えると、
「あり」かな…と考えさせられた、すごく悩ましいギターでした^^;
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