「Booster Amp/B-1」
エフェクターレビューです^^
「Booster Amp/B-1」は、
「はっぴいえんど」等、数々の名演で知られる、
鈴木茂氏が関わり作られたハンドメイドエフェクターです。
こちらはマエストロのエコープレックスをベースに、
氏のアレンジが加えられたペダルだそうです。
ペダルレビュー
思っていたよりも筐体は大きくなく、
表面にはクリア塗装が施されているのもあり、
無骨ながら見た目はカッコ良いです^^
電源は19.5Vとなかなか目にしない仕様で、
専用アダプターと、
9V電池2個でも駆動します。
各種ツマミに関しては、
「LRスイッチ」
- L:メロディーを弾く時に適する
- R:リズムカッティングの時やローポジションのコードを弾く時に適する
「TONEスイッチ」
- A:セラミックコンデンサーで高音がはっきりした音
- B:マイカコンデンサーで低音が太くてよい音
- C:Aの入力レベルを下げたのがC
- D:Bの入力レベルを下げたのがD
「HOTスイッチ(ハーモニック・オーバー・トーン)」
- N:ノーマル・ポジション B-1のオリジナルの音
- M:ミュートポジション
- H: ハーモニック・オーバー・トーンのポジションはノーマル・ポジションより、さらに倍音が多く、少しザラザラしたような音
ボリュームはプリアンプとして使うのであれば、
基本、原音と1:1に設定します。
各ツマミのセッティングに対し、
設定するイメージですが、一応目印がついています。
とにかく、前身となるB-1Aよりも、
多彩なサウンドメイクを可能としているそうですね^^
サウンドレビュー
まずは鈴木茂氏のセッティング、
- LRスイッチ→L
- Toneスイッチ→B
- HOTスイッチ→N
で試しました。
このセッティング…
個人的にはかなり美味しい帯域を付加してくれる印象でした。
氏いわく、
音を歪ませる為のエフェクターではなく、この小さなアンプの音を楽しんでもらう為に作ったものです。コンプレッサーのように音の余韻を長くしたりということではないのですが、FETの特徴としてリミッターのような効果が少しあります。つまり、弱く弾いた音は少し大きくなり、強く弾いた音はそのピークを抑えるというような効果です。そして『B-1』の大きな特徴として、高い音の帯域と低い音の帯域がカットされ、400HZくらいのミッドローレンジから3KHZくらいのハイレンジがしっかりとした音になります。
との事ですが、
これは正に…僕がいつも欲しいと思っていた帯域に近いな…と。
ちなみにエコープレックス系でいうと、
あたりがよく知られていますし、
あとは「ROOT20 After Burner 01」もあります。
しかしこの「B-1」は、
例えば「EP Booster」と比べると良い意味で、
地味…派手さがないんですよね。
変に主張しすぎない、
出しゃばらないところが絶妙だなと。
そしてさらに絶妙な点が、
ピーキーになりがちな高域と、
音像をぼやけさせる低域をカットしてくれることです。
これはToneスイッチの切り替えで、
高域、もしくは低域を強調させるか選べますが、
両モードとも過度なブーストはしません。
基本は中域を中心に補正してくれますが、
鼻詰まったようなサウンドにはなるようなことはありません。
これによりギター本来の、
美味しい帯域を前に押し出してくれる…
コツーンと僅かなコンプ感を伴いながら、
音に輪郭を持たせてくれますので、ピッキング時のバイト感も付加されます。
それとこの感じ…個人的な感覚ですが、
70年代初頭のギブソンレスポールを弾いた時を思い出しました。
まさかペダルでこういった、
この時代のサウンドを体感できるとは思ってもいませんでした^^;
レスポール、ストラトでも問題なく使えました^^
確かにセッティングによっては、
レスポールだとやや歪むという感じです。
ただし、トランジスタアンプに繋いだ場合ですと、
微かに歪んで聴こえるといった程度です。
それとセッティング次第では、
(「R」チャンネルにするなど)
エッジの効いたタイトでソリッドなサウンドも得られます。
この場合でもハイミッドあたりの帯域は残っているので、
薄っぺらくなるようなことがないのは流石でした^^;
ブースターとしても使えます!
個人的には常時ONにして、
プリアンプ的に使いたいところですが…
ブースターとしても十分に使えます!
アウトプットレベルも高く、
各ツマミの設定次第でブースターとしての色付もできます。
例えば「HOT」のツマミを絡めて使うことで、
ゲインブースターとしてなら、歪みにザラつき感を加えることもできます。
まとめ
正直、万人受けするペダルではないとは思います^^;
でも、既存のエコープレックス系ペダルだと、
ちょっと音がわざとらしいな、太すぎるな…
と思う人ならこの塩梅はたまらないと思います^^
僕としては以前、鈴木茂氏が、
エフェクターブックで書かれていたことを、
体感できた…と思えたことが何よりも嬉しかったです^^
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