新ブランド「HIKASIRA equipment」さんの、
シリーズ第一弾、オーバードライブペダルですね。
Basis Brass(ベイシス・ブラス) シリーズ
と位置づけられたハイエンドモデルとのことです。
実は先月行われた、
製品発表会に招待いただいた際、
製品を目にしてきました。
ペダル製作に関わった、
ギタリストさんのバンドデモ演奏、
また僕も実際に試奏してみましたが、
自身の環境や機材で試してみたかったので、
サンプル機をお願いしお借りしました。
ペダルレビュー
この見た目、所有欲をかられます。
暗闇でも鈍く光る感じといい…
エフェクターではない雰囲気を持っています。
筐体の素材は真鍮、
そしてネジまで真鍮を使用しているという拘り。
日本のクラフトマンシップを感じられる一品です。
また表面は無塗装のため、
経年変化していくのも楽しんでほしいそうです^^
コントロールはシンプルに、
- Vol(音量)
- Gain(歪み量)
- Tone(トーン調整)
一般的な仕様、
「Tone」は12時の位置がデフォルトだそうです。
電源は電池、
もしくはセンターマイナスの9Vで駆動します。
電源ジャックとインプットジャックの高さはズレているので、
パッチケーブル等干渉しにくいのは有難いですね^^
大きさは「BOSS BD-2」と並べてみましたが、
大体同じぐらいの大きさでした。
サウンドレビュー
手持ちのペダル達と比べましたが、
音は「TS系」と「Timmy」の間、
クリアさとコンプ感が共存していると感じました。
ブランドコンセプトにある、
原音の芯がしっかり残る生々しさと、絶妙なコンプ感をセッティング
というのがうかがえました。
「Gain」はゼロの状態でもやや歪み、
MAXにしてもアンプがクリーンの状態なら、
オーバードライブの範疇を超えません。
また「Gain」を上げていっても、
低域が膨らむ、音が太くなるといったことも少ないですね。
歪みの質感はセッティング次第ですが、
「JHS Pedals Moonshine」に近いかな?と感じましたが、
ローミッドは「3301」のほうがスッキリした印象でした。
なので、ローがブーミーになりにくく、
飽和感も出にくいので、個性の強いアンプでも絡ませやすいと感じました。
ちなみにこの「3301」は、
「JC-120」での使用も視野に入れて作られたとか。
個人的にはもう少し音に太さや、
派手さがあっても良いかな?とも思いましたが、
そこはプレイヤー次第なのかもしれませんね。
またアンプを変えても(※)、
ペダルの癖が残るのと各ツマミの効きも、
素直なので調整自体はしやすかったですね。
ブースターでの使用について
今回、アンプ(Marshall DSL100H)でクランチサウンドを作り、
ブースターとして使用したら、こんな感じ。
歪みとコンプ感も増しますが、
全体的に音をまとめるようなサウンドで、
中低域に飽和感が出てくるので、好みは分かれるかもです^^;
個人的にちょっと気になった点…
これは普段使っている、
「Sick As Overdrive」というペダルと比べての印象ですが、
ピッキング時のバイト感の弱さ、ニュアンスの再現性はそこまで高くはないということ。
あとMAXに歪ませた状態だと、
コードワークで音が奥に引っ込んで聴こえた点です。
これは薄い膜がかかった感じ、
フィルターがかかっっている…といった感じですね、、
ただこのぐらいのバイト感、
コンプ感は弾きやすいと思いますし、
ピッキングの粗も目立ちにくいので、
人によってはメリットに感じるかもしれません。
ただ個人的にはどうしても…
物足りなかったのが正直なところです、、
ちなみにバイト感を稼ぐなら、
「Tone」を上げればよさそうですが、
個人的には出てきてほしくない高域と、
音がタイトになってしまうので違う気がしました^^;
ギターボリュームへの追従性について
シングルコイルギターなら、
「Gain」はMAXでもクリーン近くまで、
歪みを落とすことは可能です。
ヒカシラさんのペダルのコンセプトとしては、
ギターボリュームを絞った時でも、
少し歪みが残るようにしている。このニュアンスが今までのペダルにない感じである。
とのことですが、
これは…ちょっと意味がわからなかったです^^;
…というのも、このニュアンスって、
それこそTS系ペダルでもありますから、、
真空管アンプのクリーンは僅かに歪んだ、
いわゆる倍音成分が含まれていると考えてのことか?
しかし、もしそうだとすると、
残念だったのがボリュームを絞った時の音質です。
アンプライクというのであれば、
もっと音に奥行き…立体感が欲しかったなと。
これはもしこのペダルを、
プリアンプ代わりに使うのであれば、
やはりボリュームを絞った時の音は気にするはず。
この辺は「Sick As」も含め、
手持ちのペダルのほうが魅力的でした^^;
アンプっぽさという観点からいえば、
物足りなさは否めませんでした、、
ただ、ギターボリュームを絞った時、
ハイ落ちしにくいというのは良かったですけどね^^
まとめ
気になった点については、
僕の好みとは違うからであって、
音自体は悪いものではないということ、
あと筐体の美しさは今までにないものでした。
ただ見た目の素晴らしさと、
価格帯からするとやはり…自分好みの音であってほしい、、
そう期待せずにはいられなかったので、
辛口のレビューにはなりました^^;
あくまで一意見として参考になれば幸いです。
最後にヒカシラ・イクイップメントさん、製品発表会に招待くださったこと、そしてサンプル機をお貸しくださり、本当にありがとうございました!
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