Colorsound Overdriverをレビュー、所長が所有するreissueモデルを基本として90年代のサウンドシティ製、貴重なヴィンテージやマカリス製も併せて紹介していきます。
Colorsound Overdriverといえば、Jeff Beck氏が使用していたことで有名であり、Blow By Blowあたりで使っている動画も残っています。
これは74年頃の映像ですが、足元にOverdriverがありますね。
今回、紹介するのはColorsound Overdriveのリイシュー版ですがヴィンテージ他、借りることもできましたのでまとめてレビューします。
Colorsound Overdriver Reissueの仕様を紹介
Colorsound Overdriverのコントロールは以下、四つです。
- Master Volume
- Drive
- Treble
- Bass
筐体サイドにあるのがマスターボリュームであり、オリジナルにあたるヴィンテージのOverdriverにはありません。
一説によるとJeff Beck氏も、マスターボリュームを増設したものを使っていると聞いています。
マスターボリュームが増設されていることで、格段に扱いやすくなっています。
TrebleとBassは高域と低域をカット、ブーストできますが効き方はDriveと連動しています。
Driveは下げればほぼクリーン、上げていくことで最終的にはファズっぽい歪みも得られます。
筐体は大きいのですが中身はスカスカなので軽く、可搬性は良いです。
トランジスタの型番を見ると、CBC184L(BC184L)が2個のっています。
オリジナルはBC109とのことなので、ドンズバのリイシューではないですが音は好きなので気にしていません(笑)
基板の裏を見てみると、Power Boostの基板を流用しているのがわかります。
所長が所有しているOverdriverは情報が少なく、正式な生産時期もわかりませんが90年代〜2000年代に再販されたものと考えられます。
Colorsaound Overdriverのサウンドと特徴を紹介
70年代のヴィンテージOverdriverと比較してみたところ、やや音は硬く元気な印象があります。
ただし、所有するOverdriverも毛羽立ち感のあるファジーなサウンドが特徴です。
毛羽立ち感はあるわりには飽和感が適度にある程度なので、ピッキングに対する喰いつき感が損なわれません。
TrebleとBassを触れば、嫌な音の膨らみやバイト感の弱さを矯正できるので思い描くサウンドに近づけれられます。
この手のペダルで、これだけ融通が利くのは驚きでした。
ちなみにDriveを上げきれば、ファズと呼べる程度まで歪ますことも可能です。
またDriveを下げ切ってしまえば、クリーンブースター的にも使うこともできます。
ちなみにアンプとの相性ですが、トランジスタアンプ(JC-120など)でも使えます。
ただしポテンシャルを発揮させるなら真空管アンプに繋げたい、所長はマーシャルアンプに繋いだ時が好きでした。
ギターボリュームに対しリニアに追従してくれる
回路的には違いますがファズフェイスを思わせる雰囲気もあり、ギターボリュームに対してもリニアに追従してくれます。
手元でクリーン~クランチとゲインコントロールも容易にできますし、絞った時でもハリ感は損なわれないのは意外でした。
スムーステーパーの入ったギターでもボリュームを絞った時、カリカリした音になりにくかったです。
弾いていて感じたこととして、昨今の下手なアンプライク系ペダルよりアンプらしい挙動をする魅力的なペダルに感じました。
ワウペダルを前に繋いでもエフェクトが効く
Colorsound Overdriverの前にワウペダルを繋いでも、きちんとエフェクトが効きます。
例えばファズフェイス系ですと、前段にワウ繋ぐとエフェクトがかからないケースがあります。
ただし、Driveを上げ過ぎた状態ですとワウペダルを踏むと、ピュオーと発信音がなります(笑)
所長としては発信音が鳴らない程度まで、Driveを上げた時がベストセッティングを見つけるコツに感じました。
ベストなセッティングを見つければ、手元でゲインコントロールもスムーズで気持ち良い毛羽立ち感のあるサウンドが鳴る印象がありますね。
サウンドシティ名義で復刻したColorsound Overdriverについて
Colorsound Overdriverのリイシューモデルは、90年代にサウンドシティ名義で復刻しています。
友人たちからサウンドシティ名義のOverdriverと弾き比べした、動画も残っています。
面白いのがどの個体もOverdriverサウンドではあるものの、個性に少し違いがあることや個体差があったことです。
好きな音に出会えない場合は、沼る可能性あるエフェクターだと感じました。
ヴィンテージとマカリス製のColorsound Overdriverを弾いてみた
有難いことにヴィンテージとマカリス製のOverdriverをお借りし弾いてみたので、動画におさめました。
今回お借りした2台はマスターボリュームがないモデル、やはりヴィンテージは一味ちがうと感じましたが、どれもOverdriverで好きでした(笑)
お借りしたColorsound Overdriverの基板他、写真ものせておきます。
貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。
Colorsound Overdriverの類似モデルやレプリカモデルについて
Colorsound Overdriver、いくつかの類似モデルやレプリカモデルが存在します。
- nature sound VS-OverDriver
- Vick Audio Overdriver
- Prescription Electronics Inc RX Overdriver
- Manlay Sound PRO BOOST / Colorsound Power Boost(Overdriver) Reissue
- ThroBak Electronics Overdrive boost
上記のモデルであれば、ThroBak Electronics Overdrive boostは良く出来たペダルですが、Overdriverとは違う印象を受けました。
海外では他にもOverdriverのクローンモデルがあり、例えばDS Custom Audio Electronics Ovrdrvrなども存在します。
動画で見る感じですとOverdriverの再現度はわからないものの、普通に良さそうなファジーなオーバードライブペダルにも感じます。
ただ、音の奥行きや空気感といったものはカラーサウンドの大きな筐体であるからこそ、得られるサウンドに感じたのも正直なところです。
ちなみにマルチエフェクターでいえば、Line6のモデリングに入っているColor Driveの元ネタがOverdriverといわれています。
まとめ!往年のロックサウンドを鳴らせるファズライクなエフェクター
Colorsound Overdriverはファズライクなオーバードライブであり、所長のイメージするロックなサウンドが鳴らせる好みなペダルでした。
ギターボリュームや手元に対する反応も良くコントローラブルなペダルであり、ルックスも相まってニヤニヤしながら弾いてしまいました。
今まで欲しくてもタイミングよく、なかなか出物に恵まれず探し続けてきた一台であったため、手元に届いて音を出した瞬間はすごく幸せな気分になった感覚は久々でした。
モノが少なくおすすめしにくい一台ですが、もし見かけることがあったら触ってみてほしいペダルです。
強いて不満いえば、電池交換がめちゃくちゃしにくく裏蓋が外れにくく、電池交換の際はマイナスドライバーを利用し裏蓋を開けるのが怖いです。(笑)
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