VOX Clyde McCoy Wah 1968年製、所長にとっては聖域とも呼べる、初めてのヴィンテージVOXワウです^^
友人がヴィンテージVOXワウを弾いた動画、そして紹介されたクラプトンの動画で急に欲しくなりました^^;
今回手に入れた物は、近くの楽器店で半ジャンク品でずっと放置されていたもの。
試しに何とか音は出したら、何とか使えそうだったので手に入れてみました^^
ペダルレビュー
今回手に入れたClyde McCoy Wah、おそらく1968年製のものと認識しています。
基板を見ると見慣れないインダクターがのっていまして。
もしかすると…リプレイスされているのかな?と考えました。
しかも国内のサイトでは情報が見つからず、かなり謎の多い個体でしたが、Spwonderboyさんの情報によると、クローバーインダクターと呼ばれる比較的珍しいインダクターだそう。
教えていただいた海外サイトを見ると、Transition version with clover inductor Clyde McCoyといった名前で、同じ物を見つけることができました^^
ちなみこのインダクターはおそらく、60年代Clyde McCoy Wahに使われている、Haloインダクターと中身は一緒だろうとのことです。
VOXワウの歴史にも触れておきますと…
初期Gray Wahを除くとClyde McCoy Wah、マッコイ氏の顔写真のあるピクチャーワウから顔なし文字のみのシグネチャー、V846へと続きます。
今回レビューしている、マッコイワウとV846を比較した動画がこちら
数年と変わらないのに音が違う、面白いですね。
今回手に入れた物は前述したとおり、コンデンサーにトロピカルフィッシュ、クローバーインダクターという仕様の物で裏ブタに印字やイラストはありません。
これはClyde McCoy Wahから、V846へ移行する時期のものに見られる物と聞いています。
あとこの年代のマッコイワウの特徴として、筐体がやや軽めであること。
現行Crybabyはもちろん、所有する70年代のThomas Organ Crybabyと比べても、明らかに軽かったですね。
サウンドレビュー
1968年製のVOX Clyde McCoy Wahは、とにかく太く甘い音、それが第一印象でした。
レジェンド達が使用してきた、あのニュアンスを垣間見れた気がしました。
アンプなどを変えて、撮った動画をいくつか紹介していきます。
カッティングでも使えますが、ファズなどを絡め、リードプレイを弾く使い方が映えます。
あと独特なのが踏みしろ自体も浅く、踏み込みの最後でエフェクトのかかりがきつくなります。
70年代のワウThomas Organ Crybabyと比較してみた
エフェクトのかかり方は普段使っている、Thomas Organ Crybabyが滑らか、VOXワウは癖があると感じました。
あともう少し高域寄りな音が好みだったので、ギアの噛み合わせも調整し、手持ちのトーマスオルガンとCry Baby Wahを比べてみました。
セッティングを変えても、やはりらしさは残ると僕は感じました。
これはもうこの個体の音なのでしょうね^^
同じ68年製クライドマッコイワウと比較してみた
同年代のマッコイとも比較しましたが個体差、音に違いはあるものの、同じ香りは感じました。
現行品のクライドマッコイ系モデルと比較して
手持ちにクライドマッコイ系ワウがなく、あくまで記憶からの話となります。
まず音、ニュアンスが近い、現行品のレプリカモデルとなると歪む、音に透明感が欠けて濁って聴こえるといいますか…
しかしこのVOXワウは、音は太くても透明感があり、そういった違和感は感じませんでした。
あとアッサリとした、音に感じるものもありますね。
例えば、以前レビューしたGrey Foxワウは、アッサリしている印象でした。
また手に入れやすいものでいうと、エキゾチックのワウもおすすめしたいところ。
細かなセッティングができるので、実機と並べ音作りをしましたが良い線までいきました。
さらにREAL McCOY CUSTOM RMC8と比較してみた動画がこちら。
今もっともおすすめしたいのが、友人であるFot Stompboxesが作ったマッコイ系ワウなど。
あとはもう結局は好みなので、良し悪しは言い切れるものではありません。
ただ特にペダルを踏みこんでいった時、クワッと食いついてきてくれる感じなどカカト側にしても音が引っ込まない感じ。
いわゆる肉声的、奥行き感や立体的に感じる音、ヴィンテージでしかない魅力があると実感したペダルでした。
古い物ゆえのトラブルは心配…
僕は今回、半ジャンクを手に入れましたが、売っていたお店でも原因が分からず、ずっと放置されていたそう(笑)
音が出る時と出ない時、あと異常に大きなノイズが出るなど、ライブに使うのは躊躇します^^;
電解コンデンサのトラブルも聞きますので、オーバーホールしたほうが良いかもしれませんね。
とあるビルダーの方にみてもらったところ、トランジスタの調子が悪いとのことで、一つ交換しました。
オリジナルのトランジスタも音はでますので、比較しましたがそこまで大きな差がない状態に^^ありがとうございました!
まとめ
ヴィンテージが最高とはいいませんが、確実に古い物だからこその味わい、音があります。
ワウに限った話ではなく、Phase90やTS808、RATにも共通して感じる部分です。
ただ特にワウに関していえば、顕著に好きなポイントが古い物に感じました。
それはトーマスオルガン然り、好きで使っている理由でしょうね^^
60年代のVOXワウはなかなか見かけないかもしれませんが、もし弾ける機会があれば是非、体感してみてほしいですね^^
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