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所長のメイン機材(システム)を解説!ギターから音の出口であるスピーカーまで紹介
所長がメインとする機材、構築したシステムについて解説します。
メインのシステムは可搬性が極めて悪く、セッションなどに持ち出せないのが難点ですが、YouTube動画では使用しています。
どのようなシステムで鳴らしているのか、包み隠さず紹介、順番に解説していきます。
使用ギターは主にテレキャスターとスズカギターデザインのTierra
使用ギターは、主にテレキャスターとスズカギターデザインのTierraです。
各ギターについてはレビュー記事で詳しく解説していますが、テレキャスターは少し改造しています。
スズカギターデザインのTierraはオリジナルのまま、使っています。
所長
YouTube動画の概要欄にも使用ギターは記載していますので、ご覧になってみてください。他のギターを使う時もありまして、所有ギターは当サイトについて内に記載しています。
所長の鳴らしている機材で重要となるのが、アンプとスピーカキャビネットです。
アンプは主にFender 63 Vibroverb Reissue EVA電子MOD.
使用しているアンプはEVA電子でモディファイされた、Fender 63 Vibroverb Reissueです。
Fender 63 Vibroverb Reissueは90年代に作られていたフェンダーアンプであり、かなり歪ませることもできます。
リバーブやトレモロも搭載、アンプ単体でも十分に使えますが試したいことがあり、EVA電子でモディファイしてもらいました。
EVA電子で何をモディファイしている主な内容は以下となります。
- アンプインプットをローインピーダンス受けに変更
- センドリターンの増設
- KANTERを追加(詳細はEVA電子WEBサイトを参照/後日、解説予定)
所長
では、上記モディファイをお願いした理由を説明していきます。
アンプインプットをローインピーダンス受けに変更した理由
アンプインプットをローインピーダンス受けに変更した理由は、よりロスの少ないサウンドをアウトプットするために必要だと判断したからです。
詳しくはEVA電子のWEBサイトをご覧いただきたいのですが、所長が改造した時に最善とされていたのは、バッファーペダル以降はインピーダンスのロー受けロー出しといった仕様。
実際に体感するまでは半信半疑でしたが、徹底的にインピーダンスモディファイでマッチングが取られたエフェクターボード、アンプを弾いたことで試さずにはいられなくなりました。
現在は歪みエフェクターを除き、ロー受けロー出しにモディファイされたペダルで構成されたエフェクターボードを絶えず、繋いでいます。
使い勝手他、考えましてメンテナンスついでにボードの構成を変更しました!
動画を撮る際は、JC-40で鳴らす時も繋いでいる場合があります
このエフェクターボードを繋いでいることで、試すエフェクターにも影響はあります。
ただし、歪み(特にファズ系)はユニバイブバッファーはOFFで試しています。
ざっくりいうとユニバイブバッファーを通すことで、低域の出方が扱いやすくなるためであり、BOSS CE-1なども同様です。
面白いことにロー受けを改造していないアンプでも、インピーダンスのマッチングが取られたペダルボードを繋ぐだけでも、出音に影響します。
所長
解像度、タッチレスポンスなど動画ではなかなか伝わりませんが、体感してもらうと確実にわかります。
センドリターンを増設した理由
センドリターンを増設した理由、これは空間系エフェクターをアンプの手前に繋ぎたくなかったからです。
歪まないアンプであれば良いのですが、アンプ側で歪ませる場合、空間系エフェクターをアンプの手前に繋いだ時の音が嫌でした。
アンプで歪ませた時も心地よくリバーブやディレイサウンドを心地よく鳴らしたい、解決策としてセンドリターン内に空間系エフェクターを繋いでいます。
システムを構築した頃はコンパクトエフェクターを繋いでいましたが、今はラックエフェクター(dbx 160A、Lexicon MPX-1)をバランス接続で繋いでいます。
所長
dbx 160A、Lexicon MPX-1については記事後半で紹介します!
バランス接続で鳴らしている理由
バランス接続で鳴らすことで、圧倒的に空間系のかかり方に奥行き感がでるだけでなく、アウトプットされる音も力強くなりました。
バランス接続は、ミキサーやマイクを繋ぐときに見かけるXLRケーブルを使った接続などが正にそれです。
一般的にアンプのセンドリターンにコンパクトエフェクターを繋ぐ場合、アンバランス接続がほとんどです。
ラックエフェクターもバランス接続ができない物もありますが、所長の使用しているMPX-1はバランス接続で繋げます。
元々はアンバランス接続で鳴らしていましたが、バランス接続でラックエフェクターを鳴らしてみないかとEVA電子から話を聞いて試したところ、元に戻せなくなりました。
センドリターン内の接続について
所長の場合はアンプのセンドからバランス信号に変換する機器を通し、その後にLexicon MPX-1へ繋ぎ、EVA電子のFT-30Vからアンプリターンにそのままバランス信号のまま返しています。
センドリターン内の接続について
- アンプセンドから
センド端子からアンバランスケーブルでバランス信号変換器へ
- EVA電子/バランス信号変換器
バランス信号変換器からXLRケーブル(バランス接続)でdbx 160A Compressorへ
- dbx 160A Compressor
- Lexicon MPX-1(ラックエフェクター)
XLRケーブルでEVA電子 FT-30Vへ
- EVA電子 FT-30V
TRSケーブル→モノラルでリターンボリュームへ
- ラベルアンプリターン
ラックエフェクターとリターンの間に挟んでいるFT-30Vは、ざっくりいうとマスターボリューム的な役割を担っています。
FT-30Vを繋いでいる理由は、センドとリターンボリュームを上げた状態で鳴らしたいためです。
センドとリターンのボリュームについて
センドリターンには各々ボリュームがありまして、調整次第で家で弾ける程度まで音量を下げることもできます。
ただし、センドとリターンのボリュームを下げて鳴らした場合、どうしても大音量で鳴らした時の音から乖離してしまいます。
センドとリターンのボリュームはMAXの状態で、センドリターンを使用していない時と同じと聞いていますが実際のところ、音は変わりますし何より爆音すぎて弾けません。
理想としてはセンドとリターンボリュームをできる限り上げた状態で鳴らしたい、ただ爆音すぎて弾けない状態をFT-30Vを使用し、音量を下げています。
FT-30Vでボリュームを下げている以上、センドリターンを使わず鳴らしている時と音は違います(歪み量も下がるなど)。
しかし、センドとリターンのボリュームを下げて鳴らすよりは、音量を下げつつも大きな音で鳴らしている時の状態を疑似的に作ることができます。
EVA電子 FT-30Vをマスターボリューム的に使って鳴らしてみた
所長
といっても、都会の賃貸マンションなどで鳴らすのは難しい音量です…
センドボリュームの設定について
センドボリュームはラックエフェクター側でオーバーロードしないよう、セッティングが必要です。
センドボリュームの設定はアンプ(63 Vibroverb)ボリューム、アンプインプット手前で鳴らすエフェクターによって決まります。
例えばファズペダルやブースターペダルを鳴らす場合、センドボリュームは下げる必要があります。
基本的にアウトプットレベルの高いエフェクターは繋げませんし、このシステムにおいては不要だと考えています。
リターンボリュームの設定について
リターンボリュームは上げたほうがパワー管を動かせるため、真空管アンプの真価を発揮できます。
所長もパワー管に負荷がかかった音が好きであるため、できるだけ上げて鳴らしたいものの、音量の関係で下げて鳴らしていました。
FT-30Vを導入したことで、現在はほぼMAXに近いポジションで鳴らしています。
所長
アンプ、ギターサウンドにおいて、最も重要なのはスピーカーだと感じています。では、所長の環境で鳴らしているキャビネットとスピーカーについて解説していきます。
スピーカーは12インチ2発を外付けキャビネットで鳴らしています
63 Vibroverbは10インチスピーカー二発のコンボタイプアンプですが、所長は外付けキャビネットを用意、12インチスピーカー二発で鳴らしています。
理由は大きな音を鳴らした時、アンプの性能を10インチのスピーカーでは発揮できなかったからです。
所長
大音量(アンプボリュームを上げた時)だと低音域が再生できていないためか、音が潰れてしまい、頭打ちしたサウンドが鳴っていました…
詳しい人たちに相談した結果、12インチスピーカーで鳴らしたほうが良いこと、外付けキャビネットで鳴らすことになりました。
キャビネットはクローズドバックのソニックブーム製を使用
キャビネットはソニックブームと呼ばれている、クローズドバックのものを使用しています。
所長のソニックブームはプロトタイプモデルとのことですが、縁があって譲ってもらえました。
堅牢なキャビネットで音のスピード感はもちろん、しっかり音が止まると聞いていましたが、小さい音から大きな音まできちんと再生してくれます。
過去にもクローズドバックのキャビネットは所有してきましたが、確かに最も良いキャビネットだと実感しています。
スピーカーはエレクトロボイス製のSRO 12とEVM12Lを採用
スピーカーはエレクトロボイス(Electro-Voice /エレボイ)のSRO 12とEVM12Lを採用しています。
スピーカーは最終的な音の出口であり、最も大切であると友人に教えてもらって以降、いろいろ試しました。
所長
アンプサウンドはスピーカー、キャビネットが占める割合が大きいことを体感して以来、無視できなくなりました。よく持ち出すQuilter 101のコンボアンプはEVM12Sで鳴らしています。
SRO 12とEVM12Lは手持ちのスピーカーで好きな2種類であり、もともと一発で鳴らしていた時から愛用していました。
SRO 12はアルニコタイプの古いスピーカー、海外ではコーヒー缶と呼ばれているものです。
エレボイのEVM12Lは好きで使っていましたがセラミックタイプ、もともとアルニコ系のスピーカーが好きだったこともあり、探してもらったのがSRO 12でした。
EVM12Lは初めて試したエレボイのスピーカーであり、昔はブルースジュニアに乗せていたこともありました。
両スピーカー共に能率が高いこともあり音も大きく、低音域もきちんと再生してくれるスピーカーであったことも採用した理由です。
所長
ブルースジュニアにEVM12Lを乗せて鳴らした時、スピーカーを変えるだけでここまで音量に差がでるのか…と驚いたことを鮮明に覚えています。
SRO 12とEVM12Lの組み合わせは今のところ不満はなく、満足のいく音で鳴っています。
常時ONで鳴らしているラックエフェクターたち
センドリターン内には、以下のラックエフェクターを接続しています。
- dbx 160A Compressor
- Lexicon MPX-1
他にも導入したいラックエフェクターはありますが、必要最低限なものでバランス接続ができる物を選んでいます。
所長
dbx 160A Compressor、Lexicon MPX-1はどのように使っているのか、紹介します!
dbx 160A Compressorの使い方
所長の場合、dbx 160A Compressorはあくまで隠し味程度に使っています。
コンプはかからないようにセッティングし、音圧感と巻き弦〜プレーン弦までバランス良く鳴らすことを目的としています。
アンプだけ、もしくはオーバードライブエフェクターを踏む程度であれば、dbx 160Aでコンプをかけても良い感じです。
ただし、ファズを踏んだ場合だと歪みの質感が変わってしまうこともあり、上記のような効果だけを狙って使っています。
dbx 160AをON/OFFしながらサウンドチェックしてみました
動画ではわかりにくいのですが、体感すると音のパンチ感や空間系の広がり方などに違いが生じます。
所長
わざわざ繋ぐ必要はあるの?と思われる人もいるかもしれません(笑)ただこれも体感していただくと…弾き心地も含めコンプをONにする恩恵はあります!
Lexicon MPX-1の使い方
普段、ラックエフェクターのLexicon MPX-1は常時ONで鳴らしていることがほとんどです。
Lexicon MPX-1は主にリバーブとして常にかけており、所長が鳴らしたいサウンドを再現するために重要なアタッチメントとなっています。
MPX-1は既に生産されておらず、壊れた時は修理しながら使っています。
MPX-1を導入した理由の一つが、リバーブとディレイをパラレルで鳴らせると聞いたためです。
動画でもたまにMPX-1でディレイを設定し鳴らしている時がありますが、リバーブ音と混ざらずに綺麗に鳴ってくれます。
あと通すだけで音が変わりまして、言ってしまえば劣化しているのですが、まろやかで落ち着いたバイパス音になります。
所長
低域の出方なども変わるため、MPX-1のEQを使って補正しています。
他にもコーラスサウンドも素晴らしいなど魅力の詰まったラックエフェクターですが、設定方法がとにかく難しいため、いまだに使いこなせません…
一度、夏の暑さが原因か故障しまして、バックアップ用に急遽チャイナ製のMPX-1を手に入れましたが使っていたUSA製と音は違いました。
USA製のMPX-1のほうが音に落ち着きがあり、リバーブサウンドも広がりがある印象です。
使用しているギターケーブル(シールド)について
使用しているギターケーブル(シールド)は、主にORBのケーブルです。
- ORB J7-Phone Pro
- ORB CS216 Phone Pro
ORBのケーブルは所長としては加工感が少なく出てほしい帯域がなってくれることから、かれこれ十数年前から愛用しています。
音はこちらの動画で比較しています
所長
高価なケーブルなので中古で買ったり友人から譲ってもらったりと、コツコツ揃えました(笑)
耐久性も高く、過去に一度だけ断線しかけたぐらいで信頼できるケーブルです。
ちなみにパッチケーブルもORBにしたいのですが、まだ手を出していません。
パッチケーブルは、GEORGE L’SやEVIDENCE AUDIOを気分で使い分けています。
常時ONではないけど使う頻度が高いエフェクターについて
常時ONではありませんが、使う頻度が高いエフェクターは以下のとおりです。
- EHX Deluxe Memory Man
- MYTHOS PEDALS Mjolnir Joey Landreth Edition
- King Tone Guitar Blues Power
EHX Deluxe Memory Man
EHX Deluxe Memory Manはショートディレイ気味にかけることが多く、独特な揺らぎ感も気に入っています。
MYTHOS PEDALS Mjolnir Joey Landreth Edition
MYTHOS PEDALS Mjolnir Joey Landreth Editionは、スズカギターのTierraを鳴らす時に併用して使っています。
Tierraはテレキャスターと比べるとピックアップの出力が低いためか、音量調整等を目的にMjolnirを踏んでいます。
King Tone Guitar Blues Power
YouTube動画でよく踏んでいるオーバードライブエフェクターです。
クリーンブースターからクランチサウンド、さらにはファジーなハイゲインサウンドまでカバーしてくれるペダルです。
一台で好きな歪みサウンドはカバーしてくれることもあり、所長は重宝しています。
所長
以上、所長のメイン機材、システムを紹介でした!なかなか全ての機材を持ち出すことはできませんが、動画で鳴らす時は出来得る限り、最善の状態で鳴らせるよう心がけています。
では、最後にペダルボードのサウンドを紹介しておきます。
長い動画ですが、いろいろペダルを踏んで適当に弾いています(笑)
限定公開なので、この記事を読んでくれた人だけにお見せいたします
上の動画を撮ってしばらくすると、コーラス(Arion)とトレモロ(Demeter)の調子が悪くなったため、メンテナンスにだしまして。
ペダルの構成を少し変更、メンテナンスから戻ってきたサウンドはこちらです。
ギターが上の動画はテレ、こちらはハム(Sierra)なので分かりにくい可能性があります…
ストラトキャスターでチェックした時の動画
所長
最後までご覧いただきありがとうございました!
可搬性を考えた持ち出し用エフェクターボードなど、ペダルボードに関する情報は別記事で紹介していますので、併せてご覧になってみてください。