ヴィンテージエレハモエフェクター、Electro-Harmonix LPB-2 Power Boosterをレビューします。
今回レビューするElectro-Harmonix LPB-2 Power Booster(以下LPB-2)は、70~80年頃までに製作されたいたモデルです。
EHX LPB-2はシンプルなブースターエフェクター
LPB-2はシンプルなブースターエフェクターであり、レビューするのは初期に生産された個体です。
実は前進にあたるLPB-1は68年に販売され、現行モデルも存在しますがこのLPB-2は復刻されていません。
LPB-2はヴィンテージエレハモらしく空中配線であり、トランジスタ1石(2N5088)の非常にシンプルなブースターです。
2N5088は確か、Big Muffにも使われていたはずですね。
コントロールもいたってシンプル、オンオフ用のスイッチとボリュームのみです。
ON/OFFのスイッチはOFFにすると本体の電源が切れるため、エフェクターボードに組み込んでいてもインプットジャック側を抜く必要もありません。
外部電源は使えないので、OFFにし忘れると電池は消耗してしまうので注意が必要です。
ツマミはレベルのみ、右に回していくと音量がグッと上がっていきます。
LPB-2は名前に負けないパワフルなブースターサウンドが得られる
出音はPower Boosterの名に負けず、とにかく太くパワフルであるものの、ブーミーになり過ぎないブーストサウンドが得られます。
ブースターとしては、フルレンジブースターにカテゴライズできると感じました。
下の動画では前半がクリーンブースト、後半でゲインブーストとして鳴らしています。
バイパス音は古いエレハモにありがちな音痩せはあるものの、エフェクトONにすることで原音にハリ感を与え、パンチのあるサウンドが鳴らせます。
ゲインブースターとして使うと、フィードバックサウンドも気持ちよかったですね。
ちなみに70年代のブースターエフェクターといえば、Roland Beebaaに搭載されているトレブルブースターを思い出しましたが、LPB-2はより中〜低域の押し出し感が強い印象を受けました。
近年のモデルであれば、Z.vex Super Hard Onが思い浮かびましたが、LPB-2はヴィンテージエフェクターであることもあり、音が柔らかく耳障りの良いサウンドでした。
総評
LPB-2はヴィンテージエフェクターであるため、故障リスクなど耐久性に不安がありますし、電池駆動のみであるなど不便さは感じてしまいます。
ただし、音痩せやノイズも含め古いエフェクターが持つ、味わいのあるサウンドは魅力に感じます。
ちなみに所長が過去にLPB-2を手に入れた時は、Keeley Katana Boostのほうが扱いやすいこともあり、使う機会はありませんでした。
ただし久々に借りて弾いてみると、シンプルで実用性の高いブースターエフェクターであると感じました。
なかなか見かけないペダルかもしれませんが、見かけることがあればぜひ弾いてみてほしいです。
この記事は書き直していますが、ちょうどEHXからLPB-3といったモデルが販売されました。
より音作りできる幅ができそうな仕様で気になっています(笑)
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