Fender Mexico PAWN SHOP Super Sonicと、Squier Super-sonic(2021年製)のギターレビューです!
Super Sonic(スーパーソニック)は1997年、Squier(スクワイヤ・ビスタ・シリーズ)から発売されていたギター(日本製東海楽器)ですが、フェンダーメキシコのPAWN SHOPから再販され話題となったモデルです。
当時、発売されていたSquier Super Sonicは、オマー・ロドリゲスの使用でも知られるところ。
国内でいえば、車谷浩司氏(AIR)が使用されてました。
実は僕も90年代の日本製Squier Super Sonic(スパークルシルバー)はかつて所有していましたが、どうしても音が気に入らなかったことや、当時高値で売れたため、手放してしまいました。
手放したものの、Super Sonicはとにかく見た目は最高にカッコいい、好きなギターでした。
では、まずメキシコ製のSuper Sonicは音を含めどうなのか?レビューしていきます!
2021年、Squierから発売されたスーパーソニックを購入しました!記事後半に追記していますので、ぜひご覧になってみてください。
Fender Mexico PAWN SHOP Super Sonic レビュー|メキシコ製になってココが良くなった!
ギターとしてクオリティですが、初期Squier(以下スクワイア)製のSuper Sonicよりも、メキシコ製のほうがクオリティは向上しています。
店頭で実際に試すことができましたが、前に持っていた日本製のSquierよりも生鳴りもしっかりしているというのが第一印象でした。
メキシコ製フェンダーは2010年頃からでしょうか、音がしっかりしている印象がありますが、このSuper Sonic(以下、スーパーソニックとして記載)も同じ印象でした。
スペックについて
今回、僕が購入したのはサンファイア・オレンジ・フレイクカラーのもの。
他にもアップル・レッド・フレイクダーク・ガンメタル・フレイクもありましたが、見た目で選びました。
見た目はかつてのスーパーソニック同様、ショートスケール(22F仕様)、リバースヘッド、非対称ボディ、ヴィンテージタイプにトレモロユニット、ハムバッカー×2個。
フェンダーギターは大体が21F仕様であるため、これは何気に嬉しい点ですね!
スーパーソニック、久々に手に取りましたが…やっぱりカッコ良いギターですね。
マテリアルですが、このメキシコ製のスーパーソニックですが、ボディ材は不明です。
ボディ材はスクワイア(日本製)同様にポプラとも言われていますが確証はありません。
それとスクワイヤ製よりも、ヘッド落ちがしにくくなっているように感じました。
おそらく、ボディ内のザグリが弁当箱ではないのも影響しているでしょうね。
キャビティ内は導電塗料が塗られており、ノイズ対策も施されています。
ピックアップはアルニコ5タイプのフェンダー製ハムバッカーである、Atomic Humbuckerが搭載されています。
Atomic Humbuckerは歯切れ、抜けの良いサウンドを奏でてくれるすごく良いピックアップであり、レスポールにのせても良さそうですね。
以前は1個20,000円ほどで販売されていましたが、現在は国内販売されていません*。
※海外では売られているみたいですね!
ネックグリップについて
ネックグリップは、オーソドックスなCシェイプグリップ。
手の小さい僕でも握りこめたため、そこまで太くないと感じました。
ネック形状は個体差があると思い、複数本(6~7本)弾きましたが、印象は変わりませんでした。
ただ、弾いた中で1本だけ、やや平たいグリップの個体があったぐらい。
メキシコ製スーパーソニックのサウンドをレビュー
メキシコ製のスーパーソニックの音ですが…独特です(笑)
ショートスケールのためか、テンション感は弱め、特に5~6弦の音はヌメッとした感じです。
ただし、ピックアップの特性も相まってか、深く歪みながらも、割と抜ける音といった感じ。
これはこれで…あり!な音だと感じました。
あとテンション感が弱いため、チョーキングはしやすいですね。
普段ストラトを弾いていると、ショートスケールであることも相まって、かなり弾き心地は違います(笑)
1~3弦の鳴り方、響き方はプリッとしており、フェンダーギターらしさを感じます。
カッティングプレイでもハマりそうですが、日本製スクワイアよりもかなりパンチの効いた、ファットなサウンドにも感じました。
コントロールはトーンなしの2ボリューム仕様であるため、スイッチング奏法もできます。
ただ正直…トーンは欲しい…
あと少し気になったのがギターボリュームを絞った時に音がこもることでした。
どうやらこもるのは、この2ボリューム仕様にしているからだとか。
僕は結局、1ボリューム1トーンに改造しました。
改造したことで操作性は上がりましたし、気になっていたこもりもなくなりました。
ストラトキャスター同様、ヴィンテージタイプのトレモロユニットであるため、アーミングもできますし、ノンフローティングも可能。
弾きやすく、アーミングできる2ハムギターが欲しい人には試して欲しいギターです。
スーパーソニックは限定生産品で手に入れにくいのが残念
何度もいいますが!とにかく見た目がカッコ良いですし、ライブをしていてもまず人と被りません(笑)
個人的にはプッシュしたいギターですが、残念なことに限定生産であることが多く、手に入れにくいのが残念なところ。
PAWN SHOPシリーズもこの記事を書いて後に生産は終了してしまいました。
Squierから2020年に限定販売されましたが、気づいた時に売り切れでした、、
なんと…2021年、SquierとJapan製で復刻しました!
Squier製パラノーマルシリーズのSuper-Sonicを手に入れましたので、レビューします!
Squier by Fender Paranormal Super-Sonic 2021年モデルをレビュー
SquierからParanormalシリーズ、そしてなんとFender Japanから限定モデルとして発売されました!
この記事もスーパーソニックが気になる方にご覧いただく機会が多いため…Squier by Fender Paranormal Super-Sonicの人気カラーBlue Sparkleを手に入れてみました!
実はこのカラーが欲しかったのですが、手に入れることができなかったのですがようやく叶いました。
個人的にはこの色が一番好きであることを再認識しました(笑)
作りの良いMade in Japan製のスーパーソニックにしようかな…と悩みましたが、友人に実物を見てきてもらいまして。
スクワイア製の色味はJapan製よりもギラつき加減がカッコ良かった、音も改造すれば使い物になりそうと聞きまして。
結果、所長はひとまずは見た目重視でスクワイア製を選びました。
Squier Super-Sonic 2021年モデルのスペック・特徴
ボディ材はかつての日本製同様にポプラが使用、ピックガードが少し黄色がかっており、古びた雰囲気があります。
個人的には使い倒した雰囲気にも感じられ、気に入りました。
ピックアップはゼブラカラーのSquier Atomicハムバッカー。
ちなみにFender Made in JapanはピックアップにDragster BB、ボディ材にバスウッドとのこと。
ネックピックアップの直流抵抗値は10.14kΩ。
ブリッジピックアップの直流抵抗値は15.35kΩ。
パワーのあるピックアップのっていますが、メキシコ製のスーパーソニックにのっていたアトミックハムバッカーよりもクリアなサウンドに感じました。
ブリッジはヴィンテージタイプのトレモロユニット。
ブリッジサドルを見るとSQUIERの刻印があり、サドルのサイズはインチではなく、ミリサイズでした。
購入時、ブリッジサドルとトラスロッド調整用のレンチもついてきます。
イナーシャブロックは厚みがあるモノを採用、ただし鉄ではなさそう(磁石はつきませんでした)。
トレモロスプリングは3本がけしており、付属はしていません。
3本のみ付属ですがスプリングは硬めであるため、トレモロユニットは直付け(ノンフローティング)も可能です。
購入時、ブリッジは直付けでアーミングはしにくいほど、ガチガチにスプリングハンガーは締められていました(笑)
ネックシェイプはCシェイプ、ネックの厚みも薄めで握りやすいです。
ネック周り、例えばフレット処理などは思っていたよりも綺麗で、手が引っかかるようなことはありませんでした。
ネックもしっかりとクリアが塗装されているなど、商品画像(写真)で見るよりも、実物は安っぽい感じはそこまでしなかったですね(笑)
ちなみに弦高はデフォルトで1〜3弦は約1.5mm、4〜6弦で約1.8mm〜2.0mmでセッティングされていました。
ペグは…交換したほうが良さそうで、ブリッジ含めて、弦が乗るところはアップグレードしたいと感じました。
ちなみに今回のスクワイア スーパーソニックは、中国(China)製でした。
指板の色味はせっかくなので、好みのものを…と何本か個体を見比べました。
指板の感じがマダラ模様のようなものなど、色味がなかなか欲しいものがなかったのですが、まずまず満足できる個体を選ぶことができました。
友人が勤める楽器店で買おうと思っていましたが、指板とネックの木目が気に入らず…いろいろ教えてくれたのに申し訳なかったです、、
アッセンブリーも、意外とちゃんとしてました(笑)
ピックアップは固定ネジが左右に二箇所、他のピックアップにリプレイスしやすい(メキシコ製の時は3箇所で固定でしたので)ですね。
キャビティ内は、導電塗料は塗られていませんでした。
メキシコ製のスーパーソニック同様、きちんとザグられており、弁当箱ザグりではなかったですね。
ストラップで構えた時も、ヘッド落ちしにくかったです。
配線関係も収縮チューブでまとめられており、綺麗でしたね。
ただ、アッセンブリー(ポットやジャック、配線材)は機会があれば、アップグレードしたいところ。
特にジャックは交換したい…なぜなら抜けやすい、、ケーブルを踏んだら抜けました、、
サウンドレビュー | 期待を裏切らないスーパーソニックサウンド(笑)
肝心の音は…うん、スーパーソニックですから、こんなもんでしょう笑
生鳴りは皆無、ピックアップでなんとか鳴らしている感じといいますか、ウチの個体だけでしょうか(笑)
とはいえ、パッと弾いた感じ、メキシコ製よりも良い意味で頼りない感じ、パワー感がないのは良さそう。
とにかく、調整次第では使えるギターになりそうな素養は感じました。
さすがにもう少しはギターらしい音にしたいな…と少し調整しました(笑)
Squier Super-Sonicを調整、改造してみた
もともと、改造は視野に入れていましたので、ちょこちょこカスタマイズしています。
いきなり思い当たること全てやってしまうと、カスタマイズの効果も把握できないため、パーツ交換等はなしで以下の調整からはじめてみました。
- 弦高調整
- トレモロユニットのネジ(6本)の締め具合を調整
- ネック調整
- ブリッジはややフローティング状態に調整
弦も交換したかった(元々は09-46)のですが、ひとまずは弦はそのままで。
せっかくなので手元に届いた状態、少し調整した後で動画を撮ってみました。
動画チャプターリスト
- 0:00 ~ イントロダクション
- 0:16 ~ 調整前 クリーンサウンド
- 1:45 ~ 調整前 オーバードライブサウンド
- 3:09 ~ 調整後 クリーンサウンド
- 4:34 ~ 調整後 オーバードライブサウンド
- 6:05 ~ エンディング
僕的には生鳴りも少しでてきて、弾いててちょっと楽しくなりました(笑)
特にパーツ変更なしでもある程度、使えそうなレベルまでは持っていけるのではないでしょうか。
そして、この状態から少しづつ改造していった結果、こんな見た目になりました!
では改造した箇所、どのように変化したのか、結果を紹介していきます。
- 2ボリューム→1ボリューム1トーンへ変更
- トレモロスプリングをESP TYPE1へ交換
- Swing Chipを使用
- ペグをGOTOH SD91-05M-R6-Nickelへ
- ポットをMONTREUX CTS A500K vintage styleへ
- ピックアップをビルローレンス L-500へ
2ボリュームから1ボリューム1トーンに変更することで、以下の変化が生じます。
- ボリュームをゼロにした時の音漏れがなくなる
- ボリュームを絞った時に音がこもらなくなる
さらにコンデンサーのキャラクターで、追い込んだサウンド調整もできます。
トレモロスプリングを交換することでも音は変わりますが、今回は友人の薦めからESP TYPE1を採用してみました。
トレモロスプリングといえば、Raw Vintageのモノも有名です。
ただブリリアントなサウンドが欲しかったため、このESP TYPE1をチョイスしました。
音に落ち着きとまとまりがより出るなど、結構かわりました。
スプリングも柔らかいため、5本張りしましたが、アーミングアクションは逆にしやすくなりましたね。
以前からお世話になっている、Swing Chip。
こちらはStandardサイズのものですが、このチップをギターに装着することで本体の鳴りを調整できるといったもの。
今回のスーパーソニックも何箇所(ヘッド裏など)か試しましたが、トレモロハンガーに装着しました。
より密度のある音に変わり、狙い通りの結果が得られて満足しています。
ゴトー社製ペグのほうがやや重たいこともあり、生鳴りにも変化がでます。
音が散りにくくなる、僕はそんな印象を受けました。
ペグに関してはチューニングが安定するため、できれば交換したほうが良いですね!
ただ、ブッシュの穴を広げなければ換装できないため、所長はリーマーでややペグ穴を広げました。
少しずつ穴を広げれば、失敗しませんが恐ければ…リペアショップにお願いしましょう。
MONTREUX CTS A500K vintage styleに交換した理由は、このポットがブラスシャフトを採用したポットだからです。
実は以前、メキシコ製テレキャスターを改造した時、ブラスシャフトのポットに交換することで、音に芯がでて、しっかり鳴るようになったためです。
今回も同様の効果を期待したこと、そしてオリジナルのポットよりも耐久性も懸念し交換しました。
動画は撮り忘れましたが…結果として、イメージする効果はあったように感じました。
あとコントロールノブも交換しましたが、ぐらつきもなくなるなど、交換して良かったですね。
最後に交換したのはピックアップ、採用したビルローレンス L-500です。
オリジナルのアトミックハムバッカーも嫌いではなかったのですが、手持ちにあったL-500を試しに換装しました。
L-500といえば、ジョー・ペリー氏、ヌーノ・ベッテンコート氏を思い浮かべる人もいるのでは。
所長はこのピックアップを先輩から教えていただき、以前に買っていたものの、試す機会がありませんでした。
見た目は好き嫌いが分かれそうですが、サスティンもあり、チョーキングした時にとにかく音が伸びる…
ギターが多少しょぼくても、出音も大きくパンチのあるサウンドが得られます。
あと低域のぼやけもなく、出音もしっかりするなど、すごく良いピックアップです。
面白いのは、そこまで直流抵抗値は高くないんですね。
Rhythm(ネック用)
Lead(ブリッジ用)
中古相場もまだ安い、そしてスーパーソニックなら、見た目もカッコいい(個人的に)。
リプレイスするなら、試してみて欲しいピックアップです!
では最後に、改造後のサウンドを紹介します。
音色の好みは人それぞれですが、所長的には改造して良かったです!
この動画を撮った後、改造にあたり、プロギタリストの@kazunyan_gtさんの情報からブリッジをWilkinson 10.8mm ビンテージスタイルへ、コンデンサーも交換しました。
ブリッジのピッチ他、サイズの兼ね合いでなかなかリプレイスメントパーツが難しい中、Wilkinson 10.8mm ビンテージスタイルは適合しました。
ちなみにブリッジ交換したことで音にメリハリが出て、ややモダンなサウンドへ変わった印象がありましたね。
Squier by Fender Paranormal Super-Sonic 2021年モデルは買い?
好きな人、気になっている人は買いましょう。
とにかくね、なんと言ってもカッコいいです。もうこれに尽きます。
サウンドは二の次(といった怒られそうですが笑)、サウンドに関しても調整次第で、普通に使えるギターには仕上がりそう。
所長も現在、調整中ですが普通に使えるギターになってきました!
出荷時点でもう少し調整しておいてもらえればな…と思いましたが、この鳴らない感じがスーパーソニックらしいとも言えますからね(苦笑)
今回のスーパーソニック…特にブルースパークルカラーの個体が少しでも気になっている人は…ゲットしておいたほうが後悔しないと思います!
コメント
squierのsupersonic持ってます。フロントにもリアにもダンカンのインベーダー乗せてるんですが、面白いです。ほんとシューゲイズな感じで。
フェンダーのも弾いたのですが、なんか無茶な感じがなくなったかもとも。
tebokehandmadeさん、こんにちは^^
その組み合わせ、確かに面白そうですね!
フェンダーメキシコ製の場合、
楽器としてよりしっかりした印象がありました。
それを良しととるかは人それぞれですね^^
僕は結構気に入っています(笑)
あとフェンダー製の場合、
ピックアップの吊り下げネジ穴が2つと1つ…
交換は少ししにくいのが難点ですね^^;
トーンコントロールが付いていないのはどんなもんでしょう?
2ボリュームなのでスイッチング奏法はできますのでそれは良しですが、僕は1ボリューム、1トーンに改造して使ってました^^
Squier by Fender Paranormal Super-Sonic 2021年モデル ネックの細さ、ボディの軽さに惹かれ購入しました。
とても魅力的です。
改造されているのと大体同じところを改造しましたが、国産ピックアップを載せたい!という衝動のため、GOTOHのHB-Distortionをフロント・リアに載せました。
Raw Vintageのスプリングにも交換したのでアームは柔らかく動かせます。
Squierでも作りに問題のない個体なので、大変重宝しています。
L500のサステインの長さ、魅力的ですね!
羨ましい!
返信が遅くなり申し訳ません!コメントありがとうございます!
ゴトーのピックアップ、素直で良いですよね!スプリングはRaw Vintageも視野に入れていましたが、試したことのないESPを試してみました^^
L500は今ならまだ安くゲットできますので、機会があれば是非!
こんにちは。
メキシコ製スーパーソニックを所有しております。(色はラメ赤です)
見た目に一目ぼれしたのと、NIRVANAのコピーをするならフェンダー製のギターにハムバッカーが載っていないとダメだろうと偏見混じりの判断で必死に探して個人輸入で買いました。
知らない情報がてんこもりで読んでいて楽しかったです。
また遊びにきますね♪
ハイネさん、ありがとうございます!見た目がたまらんギターですよね( ̄▽ ̄)ぜひぜひ、今後とも遊びにいらしてください♪