オーバードライブエフェクター「JPTR FX Jive」をレビューします!
どんなオーバードライブペダルか?ですが、AKAI GX 210Dリールテープマシーンにインスパイアされたオーバードライブエフェクターとのこと。
1970年代に製造されていたAKAI GX 210Dリールテープマシーン*にインスパイアされたJiveは、テープマシーンのプリアンプを最大にしたような粘り気のある温かなサチュレーションを得られるペダルです。
引用元:Benten Distribution株式会社 JPTR Jive 商品説明より
リッチーブラックモア氏がマーシャルメジャーと組み合わせて使っていたエコーマシンを意識したものなのか…僕は詳しくありませんが、もしかすると狙っているペダルの可能性もありますね。
ルックスも去ることながら、発想も面白いペダル。どんなペダルなのか?紹介いたします!
ペダルレビュー | 3種類のシリコンダイオードが切り替え可能
「JPTR Jive」ですがツマミは2つ。
- MASTER VOLUME(音量調整)
- GAIN STRUCTURE(ゲイン調整)
スイッチで3種類のシリコンダイオードをON/OFF、切り替えできます。
- 上:非対称シリコンダイオード 1N4001
- 真ん中:対称シリコンダイオード 1N4001
- 下:対称シリコンダイオード 1N4148
各シリコンダイオードを切り替えることでゲイン感、帯域、そして付与される歪みの質感が変わります。
各々にON/OFFできますが、組み合わせてONにすることも可能。3つ全てONにすることもできます。
また、MASTER VOLUME、GAIN STRUCTUREともに、これら三つの切り替えスイッチと連動して「音量」「ゲイン」が変わるため、都度、調整が必要です。
内部を見てみますと、BC170が一つ。
駆動電圧は9V〜18V。
電池は使えず、電源供給は外部DCジャックからのみです。
サウンドレビュー | クリーンブースターから圧縮感の強い独特なドライブサウンドまでカバー
僕はAKAI GX 210Dは触ったことがありませんが、どことなく古臭さを感じるサウンドであり、独特な歪みの質感が付与されるオーバードライブエフェクターといった印象。
アナログっぽさを絶妙に付与してくれるエフェクターであり、この「Jive」をONにするだけで、生々しいサウンドになります。
適度にザラッと無骨な歪み感だけでなく、ハリとコンプレッション感も付与されるため、なんとも気持ちよく弾けます。
また、トランジスタ採用のエフェクターということもあり、タッチレスポンスも良好。ピッキングコントロールしながら弾くのが楽しくなるペダルでしたね!
パッと弾いた時に付与されるコンプレッション感は、トランス内蔵のエフェクターっぽさも感じました(実際は入っていなかったですが 笑)。
シリコンダイオードを切り替えで様々な質感のドライブサウンドを楽しめる
右側に配置された3つのシリコンダイオードスイッチを全てOFFの状態であれば、タッチレスポンスに優れたクリーンブースターとして使えます。
メーカー説明では上のスイッチ(非対称シリコンダイオード 1N4001)、真ん中のスイッチ(対称シリコンダイオード 1N4001)はヴィンテージ、下のスイッチ(対称シリコンダイオード 1N4148)はモダンなサウンドを位置付けています。
- 上のスイッチをONにするとレンジ感は変えず、ざらつきのある質感を足す
- 真ん中のスイッチはそこに煌びやかな高域と柔らかな低域を足す
- 下のスイッチはゲイン感とコンプレッション感を足す
激変するような効きはしませんが、各々に付与されるキャラクターはハッキリしていました。
動画ではなかなか伝わないかもしれませんが、シリコンダイオードを組み合わせることで、サウンドだけでなく、弾き心地も変わります。
ちなみに僕は上(非対称シリコンダイオード 1N4001)、真ん中(対称シリコンダイオード 1N4001)をONにした時が好みでしたが、全てONにした時の圧縮感の強いドライブサウンドも捨てがたかったです(動画 1:25〜)。
全てONにした時ですが、強くピッキングすると、圧縮感がグッと増し、良い意味で汚く潰れたように歪みます。ガシガシと弾いた時に楽しくて、時間を忘れ、弾いてしまいました 笑
ゲイン量は鳴らすギターやアンプによりますが、クリーンなアンプとシングルコイルギター(ストラト)で、クリーンからファジーなオーバードライブぐらい。
激歪みする印象はなかったのですが、もちろん、組み合わせるギターやアンプで変わります。
歪ませていった時も弦鳴り感は残ります。また、動画にあるように、前段に他の歪みペダルを繋ぎ鳴らすのも良いですね。
僕の環境であれば、「質感を足す、アンプなどをプッシュしドライブさせる」「シリコンダイオードを全てONで使う」、そんな使い方がハマるエフェクターに感じました。
あとベースに使っても良さそう。
ベース用の歪みとしても使ってみたいですね!(僕は普段弾きませんが 笑)
まとめ
僕は質感を付与してくれるオーバードライブエフェクターが好き(HUDSON ELECTRONICS UK BROADCAST-APなど)ですが、この「Jive」もそんな感じのエフェクター。
クリーンブースターとして使った時のハリ・艶感、ドライブさせた時は癖のあるザラッとした荒っぽいサウンドが特徴なペダルです。
シリコンダイオードを切り替えることで変わるサウンドキャラクターも捨て音がないあたり、作り手のセンスの良さも感じます。
ちなみにマルチエフェクターの前に繋いで、デジタルっぽさを軽減する、といった使い方もハマりますね。
無骨なルックスも好きですが、サウンドも個人的に好きなオーバードライブエフェクターでした!
今回レビューした「JPTR FX Jive」は「Benten Distribution株式会社」さんからお借りしました!Twitterで見かけて気になっていたペダル、弾かせていただきありがとうございます!
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