Menatone The PIGをレビュー!Marshall Major 200Wアンプサウンドを再現

Menatone The PIG
Menatone The PIG Thanks @bc183l

Menatone(メナトーン) The PIG、Marshall Major 200Wのアンプサウンドを再現したモデルをレビューします。

The Pigはミック・ロンソン愛用のMarshall Major、通称PIGのサウンドを意識して開発されたと聞いています。

The MARSHALL 200 aka 'The Pig'

PIGアンプは珍しいアンプらしく、Majorとは別モノと聞いています。

このThe PigもManatoneでも、カスタムショップラインの製品で台数限定で作られている特別なモデルです。

The Pigはディスクリート回路でPoint to Pointで作られている

カスタムショップ製で回路はディスクリート、Point to Pointで作られてます。

menatone-the-pig_kiban

コントロールは、以下4つで構成されています。

  • Treble
  • Bass
  • Power Gain
  • Volume
menatone-the-pig-eq

ただこのThe PIG、各コントロールが表記のままに効くわけではないんです。

実は参考にした元アンプの回路、アクティブ回路そのままに再現しているためです。

つまりパワーゲインだけでなく、トレブル、ベースを上げても歪みます。

そのため、各ツマミで強調される帯域と歪みのバランスを取りながら、音決めしていくタイプのペダルですね。

ちなみにパワーゲインは単に歪みが増すだけでなく、中域のプッシュ感をコントロールできます。

またベースとパワーゲインで飽和感も調整できますが、上げてもバイト感を大きく損ねないのも特徴です。

The Pigは癖のあるヴィンテージマーシャル系サウンド

マーシャル系でもヴィンテージマーシャル系サウンドであり、癖のある音です。

印象としてはハムバッカーギターで弾くと、ミックロンソン風なサウンドは再現できる感じました。

Menatone Custom PiG Pedal

出音のニュアンスとしては飽和感があって、頭打ちする感じがあるのに音は破綻しないイメージです。

ザラツキのある高域にブリンッと鳴る中高域に扱いにくいと感じる人もいるかもしれませんが、この雰囲気がアンプっぽさを再現していますね。

ちなみにMenatoneのヴィンテージマーシャル系、King Of Britainsと比較しても強調されていると感じました。

menatone-the-pig_and_kor

それとパワー管で歪ませていニュアンスも得られたのも、アンプっぽい音に感じた理由でした、

ゲインレンジは広いがかなり曲者

ゲインレンジ自体はクリーンから、ディストーションまでカバーします。

ただしゲインを下げるには、TrebleBassも下げる必要があるため、サウンドキャラクターも変わります。

一般的な歪みペダルに比べると、扱いにくい部類に入るでしょうね。

所長が使うとすれば、ギターボリュームを下げた時にクリーンが綺麗に鳴るまでゲインを上げて使います。

ギターボリュームに対する追従性は良く、絞った時も音はこもりにくいペダルでしたね。

ちなみにJC-120に繋げるとファジーに歪みましたので、好みは分かれそうですが所長は割と好みでした。

シリアル5番違いのPIGも手に入れてみました

The Pig、音が気に入ったので所長も一台、海外から買ってみました。

menatone-the-pig_my-gear

シリアルは僕のものが5番違い、後に作られたものでした。

同じ音かと思い弾いてみたところ、結構ちがうぞ…と^^;

歪みの質感は似ていますが帯域、EQの効きがかなり違います。

Menatone The PIG | Sound Check【魔法の箱研究所】
所長
所長

右が@bc183lさん、左が僕のです

ざっくりいうとbc183lさんのほうが高域寄り、僕のが中低域寄りでムッチリした音。

…で、これは個体差かな?と思っていましたが友人ビルダー、@chickensoboroさんに見てもらったところ、トランジスタの足に繋がっている抵抗の値が違うよと^^;

コンデンサーなども違いますが、

menatone-the-pig_kiban_hikaku

写真の赤丸部分である抵抗の値がbc183lさんの個体は2.2k、所長の個体は1.5kとのことで、この値が小さいほうが増幅率が大きくなるそう。

抵抗値の違いとして、所長のの個体のほうが低域がよく出るとのことであり、確かに感じた出音の印象に近かったです。

つまり個体差はパーツの値が違うことにあるということがわかりました。

しかしシリアルがたったの5番違いで仕様変更、よりPIGアンプに寄せるために変更されたのか謎ですね^^;

総評:サウンドも扱いにくさもオールドマーシャルアンプを再現したペダル

The Pig、所長が所有するペダルの中でも、オールドマーシャルサウンドを感じるモデルでした。

アンプをシミュレートしていると謳うだけあり、プリアンプとして使うのもハマります。

ただし、JC-120などソリッドステートアンプよりも、真空管アンプに繋いだほうが本領を発揮できるペダルです。

Menatonのペダルは基本的に扱いやすい印象ですが、このThe Pigはアンプっぽい挙動をしており、使い方にコツが必要なペダルでした。

国内にはほとんど入ってきていませんが、マーシャルアンプ好きなら是非、触ってみてほしいモデルです。

所長がレビューした時は限定生産でしたが、時が経てばレギュラー化しているかもしれません。

このThe Pigのような尖ったエフェクター、増えるといいなと考えています(笑)

サウンドハウス

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この記事を書いた人
efmania

今まで試したエフェクターは500台以上。「魔法の箱研究所」所長である「efmania」が実際に試した楽器機材(エフェクター・ギター・アンプetc)のみ紹介、レビュー。Effector Bookへの寄稿、ペダルブランド、メーカーからの機材レビューも担当。

〜コラム寄稿 雑誌/書籍〜
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