懐かしのエフェクター、1980年代に登場した隠れたバッファーペダルの名機であるPMP BUF E945 SUPER BUFFER AMPを紹介します。
このBUF E945ですが、確認できているだけ2種類の名義のものがあります。
- PMP(Professional Music Products)名義のもの
- PMG(Professional Music Gear)名義のもの
PMP名義のものが前身のものとなります。
さてBUF E945ですが、残念ながら既に廃盤となっていますが、多くのプロも使っていたペダルだそうです。
ペダルレビュー
スラントした筐体、独特の形状が特徴のBUF E945は、30年以上前に販売されたモデルでありながら、魅力的な機能を搭載しています。
- ブースター:GAINでブースト量を調整可能
- A/Bセレクター:フットスイッチで切り替え可能
- エフェクトループ機能:フットスイッチでON/OFF可能
それもそのはず、フェンダーアンプに関わり、のちに自身のアンプブランドを立ち上げたポール・リヴェラが設計したとのこと。
オペアンプベースのブースターは、アウトプットレベルも高い仕様であり、GAINツマミでブースト量も調整可能です。
A/Bセレクターは、2台のアンプを鳴らすこともできますし、チューナーアウトとしても使えます。
片方のチャンネルに何も繋がなければ、ミュートスイッチとしても使えます。
エフェクトループ機能はSEND /RETURN内に接続したエフェクターを、フットスイッチでON/OFFできます。
音痩せするペダルをループ内に入れる、2台同時踏みしたペダルを一発でONにするなど、使い方は実に様々です。
所長はループ内に音痩せが気になるBOSSペダルやダンエレクトロのペダルを繋いで使っています。
電源は本体からでているACケーブルのみであり、電池は使えません。
サウンドレビュー
バッファーペダルであり、繋ぐだけでバッファー効果が得られるため、トゥルーバイパスではありません。
バッファーサウンドは立ち上がりの良い、ややタイトなサウンドになりますが音が硬いといった印象がないのは、古いペダルゆえかもしれません。
所長としては、変にレンジが狭くなる印象もなく、違和感を感じませんでした。
BUF E945を繋ぐことで得られるサウンドを好み、愛用していた人も当時は多かったと聞いています。
所長の記憶が正しければ、東京スカパラダイスオーケストラの加藤氏も使っていたはず。ジョージ・リンチや高崎晃氏も他のBUFシリーズを使われていたと聞いています。
ブースターもなかなか優秀で、ハリとパンチのあるブーストサウンドが得られます。
やや高域寄りなサウンドですが、耳に痛い感じはなく、抜けの良いサウンドが得られる印象です。
アウトプットレベルも高いため、強烈にプッシュできます。
所長の場合、歪みエフェクターの後段にBUF E945を繋ぎ、クリーンブースターとして音量アップさせています。
ブーストレベルは筐体中央のツマミで調整できますが、左に回し切った時にON /OFF時のボリュームレベルは変わりません。
ちなみに接続した時、ブースターをON /OFFにした時やA/Bチャンネルを切り替え時、ループをON /OFFにした時も位相は変わりません。
まとめ
トゥルーバイパスでなくても、ギターサウンドの美味しい部分は殺さない、高域の煌びやかさをプッシュしてくれるバッファーです
ぶっちゃけ、いくらトゥルーバイパスでも複数台のエフェクターを繋げば、音痩せしますし劣化は避けれません。
トゥルーバイパスも方式によっても異なりますし、そもそも音痩せするものもあります。
そう考えても、E945を繋ぐと音は変わるとはいえ、最終的にアンプから出る音が良ければそれで良し所長はそう考えています。
最近では様々なバッファーペダルが販売されており、所長が愛用しているEVA電子やSuhrのほうがバッファーとしては優秀です。
あえてBUF E945を選ぶ必要はないかもしれませんが、一台で必要な機能が搭載されているこのE945は今でも十分使えるエフェクターだと考えています。
難点はデカくてやや重いことやペダル自体が高さもあるため、エフェクターボードに納まらない可能性がありますが、おすすめしたい80年代の名機です。
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