前回は「BOSS LS-2」を利用した位相を調べる方法を記事にしましたが、今回紹介する「RADIAL(ラディアル) Big Shot MIX」は、
- 位相反転ができる
- より簡単に位相を調べることができる
- LS-2ではわかりにくかったクリーンブースターの位相も調べられる
ことが分かったので紹介します。
動画と併せてご覧になってみてください^^
「RADIAL Big Shot MIX」ってどんな機材?
「RADIAL Big Shot MIX」ですが、
ミキシングコンソールのAUXセンドのように、パラレルでエフェクトを掛けられるアクティブ・クラスAルーパー。これで原音を残したままエフェクトを加えることが可能。
引用元:ワタナベ楽器 商品解説ページより
ループさせたエフェクターを原音とパラレルでミックスできる機材です。
筐体側面にあるツマミ(LEVEL)を調整することで、ループさせたエフェクターの音をミックスさせることができます。
ループ側にはバッファーも内蔵(バッファーサウンドは派手、わかりやすい効きをします)。
そして今回の検証に採用したポイントとなる「Polarity」スイッチが搭載されています。
「Polarity」スイッチで位相を180°反転できることに注目した
位相を180°反転できる…もう簡単に言うと、バサッと位相を反転することができるかも!ということで試してみました(笑)
結果、予想通り、バサッと位相を反転させることができる機材でした^^
どういうことなのか?動画をまずはこちらの動画を。
動画ではバイパス時(Loop OFF)、Loop ON(エフェクトOFF、Polarityスイッチ 180°)で正位相に合わしています。
まずループをON、「Polarity」スイッチを0にすると音がほぼ消えます。これは位相反転(逆位相)となることで打ち消し合いが生じ、消音状態となるためです。
動画ではエフェクトON(ヤマハのディレイ)の状態で「Polarity」スイッチを0にした時、原音はカットされ、残響音のみ鳴っています。
つまり、位相を真逆に反転させることがほぼできていると判断しました。
「RADIAL Big Shot MIX」で位相チェックする時のポイント
位相チェック時のポイント、音の聴きどころとしては、
- ミドル(中域)の凹み加減
- 高域の出方
- 音量
- 圧縮感(グシャッと変に音が潰れないか)
- ペダル本来の挙動、サウンドか?
「BOSS LS-2」での検証時と同様ですね^^
実際にスピーカーを前にして聴くのが一番わかりやすいのですが、動画でも伝われば幸いです。
エフェクトONで【位相が反転する】エフェクターの挙動と音
エフェクトONで位相が反転するエフェクターを試した動画を紹介します。
BOSS DS-1の場合
DS-1の場合、位相が反転することがわかりやすいエフェクターです。Polarityスイッチを180°から0にした瞬間(正位相)を聴いてみてください^^
Lovepedal COT50(Yuuri Sound Effects CLONE)の場合
Lovepedalの「COT50」(動画ではYouuri Sound Effects CLONE)も位相が反転する代表的なエフェクターです。挙動含め、わかりやすいかと。注意点としてはツマミを上げすぎないことでした。ツマミが3時以降になると挙動・音共にわかりにくくなりました^^;
Marshall Guv’norの場合
わかりにくい…聴きどころによってはわからないのがMarshall Guv’nor。BOSS LS-2の検証の時もわかりにくかったのですが^^; RADIALでの検証は体感的にはまだわかりやすかったですね。
エフェクトONで【位相が反転しない】エフェクターの挙動と音
エフェクトONで位相が反転しないエフェクターを試した動画を紹介します。
位相が反転しないエフェクターの場合、「Polarity」スイッチを180°から0にした時、どんな音になるのか?チェックしてみてください^^
sobbat DB-3の場合
「sobbat DB-3」は位相を反転(逆位相)にした時に音、挙動がおかしくなるのがわかりやすいエフェクターですね。
FULLTONE FULL-DRIVE2の場合
反転させてもわかりにくいのがフルドライブでした…実際、動画にとってもDB-3ほどの違いを感じないかと^^;特にブーストチャンネル、増幅が大きくなるとわかりにくいかもしれないですね。
Organicsounds Orgaroundの場合
Orgaroundはバズアラウンドファズのクローンモデル。ファズに関してはLS-2でもわかりにくかったのですが、やはりどうしてもバッファーの干渉を受けているのもあるでしょうし、ループを通さず鳴らす時と音は変わってしまいますね。
「Big Shot MIX」だけで位相も反転できるのと、位相が反転し逆になった場合、打ち消すため、体感するとLS-2で検知するよりもわかりやすいかもしれません。
もちろん、本来の使い方であるミキサーとしても使えます
本来の使い方、ループさせたエフェクターをパラレルで鳴らし、かつ、繋いだエフェクターの位相を合わせて鳴らすことができます。
フェイザー(MXR Phase90)はエフェクトONで位相は反転しますが、これを「Big Shot MIX」に繋ぐとこんな挙動をします。
また、ループさせているエフェクターサウンドをどのくらい混ぜるのか?LEVELで調整できますので、少し原音感を足して鳴らしたい場合にも使えます。
エフェクターの位相を調べる、位相が反転した時のサウンドはどうなるのか?チェック用機材として活用したわけですが(笑)
今回は位相チェックで使用していますが、普通にミキサーとしても使える、エフェクターボード内に組み込むことで、サウンドメイキングの幅も広がる可能性がありますよね^^
まとめ
動画が解説付きではなく、わかりにくさもあったと思いましたので、記事にしてみました。
位相を調べるのであれば、位相測定器を使うのが一番かんたんで楽なのですけど…(笑)
自分の耳で位相が異なる時の音を知っておく、測定器と併せ、チェックしていくのも大事かなぁと^^
それと前回の「BOSS LS-2」の記事でも書きましたが、位相が反転するエフェクターを繋いでも最終的にスピーカーから出る音の位相がどうなのか?が大事だぞ、と。
そして「BOSS LS-2」も然り、普段使いができるペダルで位相もチェックできれば、一石二鳥!じゃないでしょうか( ̄▽ ̄)
この「Big Shot MIX」のバッファーサウンド、BOSSよりも元気で派手な感じがするので、これはこれで好みが分かれそうですが、物としてはしっかりしています。RADIALを知らない人もいるかもしれませんが、他にも色々な種類の機材がありますので、これを機にチェックしてみると面白いかも^^
コメント
素晴らしいですね! 位相の調べ方はずーっと悩んでいた問題なので非常に助かりました!
あとbondi sick as はメインで使っている機材でもあるので調べて下さって助かりました笑
こちらこそありがとうございます!このBig Shotはわかりやすいですよ^^もちろん、ミキサーとしても使えます( ̄▽ ̄)僕はこれ、CE-1と繋いで使う予定です(^^)/