楽器店、弾いた友人の話を聞いても、
「良かった」という話が多かった「Roland JC-40」です。
今回、@funkyBlues1980さんが購入したものをスタジオで思いっきり鳴らしてきました^^
仕様について
大きさは「JC-120」よりも一回り半ほど小さめ、
スピーカー2発(20W×2)、
出力は40W、重さも15.8kgと、
可搬性も悪くないジャズコーラスかと。
背面のコントロールも豊富、
エフェクトループ(センドリターン)も搭載。
さらにLINE OUTも付いているので、
レコーディング効きへの接続も可能ですし、
なんとヘッドホンジャックまで装備されています。
自宅でヘッドホンにて、サウンドチェックもできますね^^
ヘッドホンから鳴らした音も予想に反し、意外と良い感じ、サウンドチェックにも使えるレベルでした。 リバーブもかかってますし、全然使える範疇かなと。ただ、スピーカーから鳴っている音と比べると、やや中域に寄った音になるため、セッティングを変えたほうは良いかもです^^
イコライザーですが、
「JC-120」の2チャンネルと同様、
- 「Treble」
- 「Middle」
- 「Bass」
といった3EQですが、
より効きが滑らかで扱いやすい印象でした。
そのため、JC-40のセッティングをする時は、
デフォルトで12時スタートでしてもらい、お好みで調整すればOKです。
EQは基本的に12時より上げていくよりも、12時より下げてセッティングしていくと音作りしやすいですよ^^
あとインプットは2つありますが、
モノラル&ステレオ対応なので、
ステレオ対応のエフェクターなら、
両方の「Input」を利用することで、
「JC-40」の左右のスピーカーを鳴らせるとのこと。
…で、僕が普段使う機能で、
「JC-120」と明らかな仕様の違いとして、
- 「Distortion」のON/OFFにクリック感がない
- 「Chorus」は「Manual」で「Speed」「Depth」が効く
ということでした。
サウンドレビュー
JC-40ですが単に、
JC-120をダウンサイズしたアンプではありません。
ぼくとしてはライブハウス、
スタジオも全部JC-40を導入してほしいと思うほど、
価格帯から考えても非常に良いアンプであると感じました。
伝統のコーラスサウンドからチェック
まず「Chorus」ですが、
「Fixed」で「JC-120」と同様、
聴きなれたコーラスサウンドが楽しめます^^
そして「Manual」にすることで、
「Speed」「Depth」が効くようになります。
細かにコーラスサウンドを調整したい人には嬉しい仕様ですね。
僕はもう「Fixed」でも満足でしたが^^
…で、僕的に衝撃的だったのが「Distortion」の音。これには驚きました。
「Distortion」は普通にオーバードライブとして使える!
あの「Distortion」が…
めちゃくちゃ使いやすくなってます^^
「BOSSのコンパクトエフェクター的に使えるようになった」
…といった話は聞いていましたが、
これは「BOSS」のコンパクトではない、
もう雰囲気的にはアンプらしい歪みといえるかなと^^
実際、スピーカーを前に弾くと、
もう少し温かみのあるオーバードライブサウンドに感じました。
またスゴイのがツマミを上げていくと、
ハードロックもできそうなぐらい歪むということ^^;
なので、ジャズコでも結構良い感じに、
歪ませることができちゃうわけです。
気になったところといえば、
ディストーションをONにすることで、
やや音量と低域が削られるかな…と。
なのでそこは「Volmue」「Bass」などを、
微調整してあげるとよいかもですね。
あともちろん、ギターVOLを絞れば、
クリーン~クランチサウンドにもなります。
ただギターVOLを絞った時、
少しこもって聴こえる気がしましたが、
ブライトスイッチを入れるか「Treble」を上げれば解消できましたね^^
ちなみに僕はストラトなら12~2時ぐらい、
レスピールなら11~1時ぐらいに設定した時の音が好きでした^^
この「JC-40」は「JC-120」とは別物、気持ちの良く弾ける歪みが得られたのは、予想以上といいますか…驚きでした。
JC-120と比較してどうか?
「Distortion」をOFFれば、
いわゆるジャズコーラスサウンドが得られます。
ただ「JC-120」よりも、
スピーカーのサイズの違いからか、
中域に寄ったサウンドで「JC-120」よりも、
カリカリとした音はしない気がしました。
これなら今までジャズコが苦手だった人でも、
良い印象を持たれる可能性はあるんじゃないかなと^^
半面、この「JC-40」で音作りして、
そのまま「JC-120」を使うのは無理かもですが、
感覚はつかめますし、歪みのノリ方は確認できます。
僕的にはエフェクターのチェック用アンプとして、非常に使える印象でした。
ライブでも自宅でも使える
音量は「Volume」を
4~5ぐらいまで上げると結構大きな音が出ます。
演奏するジャンルやバンド構成次第では、
ライブでも充分に使えるとアンプだと感じました。
ちなみにスタジオで「Volume」をMAX、
やや「Distortion」を~5程度まで上げた時、
トランジスタアンプらしからぬ良い音がしてましたね^^
あと自宅でも使う場合、
ボリュームを1~1.5程度であれば、普通に鳴らせました。
ちなみに自宅環境において、
ボリューム1ぐらいで音を録ってみましたが、
クリーンサウンド(後半はコーラスON)はこんな感じ。
ディストーションONだとこんな感じでした。
…で、僕的に音も好きでしたし、リファレンス用アンプ、
自宅用にも充分に使えると判断したため、手に入れてしまいました^^
Roland JC-40の位相について
JC-40の場合、アンプのインプットは2個ありますがどちらも位相は反転します。
またDistortionをONにしても位相反転します。
ギターによっても変わりますが例として、
- シングルコイルのギターを繋ぐ
→アンプ(スピーカー)から出るサウンドは位相が変わらず正位相 - ハムバッカーのギターを繋ぐ
→アンプ(スピーカー)から出るサウンドは位相が逆位相になる
例えば、ストラトキャスターの場合、
位相を合わしてスピーカーから出したい時であれば、
エフェクトONで位相が反転するペダルを常時ONにしておくのも一つです。
もしくはJC-40のDistortionをONにするか、
位相を反転できる機器を導入するのも一つです。
実際、バンドアンサンブルの中で鳴らした時、
音抜けが悪い、タッチレスポンスが遅く感じる場合、
位相は疑ってみると良いかもしれませんね^^
位相ってなんやねん!という人はEVA電子のHPが参考になります^^
BOSS LS-2を使った位相判定の仕方もあります^^こちらの記事で紹介しています!
まとめ
僕は使うなら断然、
「JC-120」よりも好みの音が出ました^^
「Distortion」でガッツリ歪ませても良し。
少しだけ「Distortion」を上げた状態で、
歪みエフェクターを併用して使うのも良し、
手持ちの物でも試しましたが問題なく使えました^^
ジャズコだと相性がイマイチと言われている、
TS系ペダルでもこんな感じで鳴らせます。
あとアンプで歪みを作る、
練習アンプにも最適だと感じましたね^^
「ジャズコは嫌い」なんて人には是非一度、
先入観を持たずに弾いてもらいたいアンプです。
あと個人的な想いとして…
スタジオ、ライブハウスにも常設してもらえたら、
これほど嬉しいことはないですね( ´艸`)
以上、音や機能面から見ても、
非常にコストパフォーマンスは高い、
持っていても全く損はしないアンプでおすすめです!
コメント
自宅用に最初JC-22を購入しようと思っていろいろ調べていくうちに、JC-40の方が音良いんじゃないのか?と思うようになり調べていたらコチラにおじゃましました。自宅で小音量で鳴らせれるのか、とても参考になりました。
コメントありがとうございます!JC-40はやはりディストーションが秀逸ですね。僕も家弾き用で使っていますが使えています。JC-22もそこそこ音量はでますので…大は小を兼ねる…という感じで、JC-40はおすすめしています( ̄▽ ̄)
レビューとても参考になりました。ありがとうございます。
お聞きしたいのですが、ボリューム1ぐらい絞ると、小型アンプほどんの小さい音量で鳴らせますか?その場合、音域は削られないでしょうか?
すみません、補足ですが、アンプスタンドの上に置く場合、音漏れとかは大丈夫でしょうか?
ご質問ありがとうございます!まずボリュームですが、目盛り1ぐらいでも深夜だと弾きにくい音量は出ます(ハムバッカーギターだと特に)。それを大きいと感じるかは人、環境次第かな…というところです。僕の場合、3世帯の集合住宅?みたいな環境ですが、夜中ですとボリュームの目盛り1でギターボリュームMAXだと厳しいですね、、音域に関してはやはり削られる印象はありますが、目盛り1以下だと極端に削られるポイントはあります。それと、アンプスタンドの上においての音漏れというのはどういうことでしょう??もしよろしければ、お問い合わせフォームからお問い合わせいただければ、個別にご相談お受けいたします。お気軽にどうぞ^^