ラムズヘッド系「RoShi Pedals “R”ファzz」をレビューします!
この「”R”ファzz(以下、Rファzz)」のサンプルとなったのは、RoShi Pedalsさんが所有する1974年製ラムズヘッドの中でもヴァーサタイルな個体とのこと。
そして僕の中でラムズヘッドと言えば、思い出深い個体はヴィンテージ「ヴァイオレットラムズ」。
大阪「三木楽器」さんのエフェクター担当の方が弾かせてくださった個体です。その節はありがとうございました!
このヴァイオレットラムズは「エフェクターブック VOL46」でもコラムに書きましたが、とにかく記憶に残っている個体でして。
ちなみに「Rファzz」のサンプルとなった74年製ラムズヘッド、このエフェクターブックの16ページに載っている「1974 Guild Foxey Lady」とほぼ同じ仕様とのことですね!
今回のレビュー、このヴィンテージヴァイオレットラムズを鳴らした時の記憶とて照らし合わせながら紹介していきます!
ペダルレビュー
「Rファzz」の筐体もいわゆるマフ筐体を踏襲した形状ですが、やや小ぶりなサイズ。
ツマミは3つ。
- VOLUME(音量)
- TONE(トーン調整)
- SUSTAIN(歪み量)
「TONE」は左回しいっぱいで最も高域が出るように感じます。時計回しに回していくと中域〜低域にかけてグッと帯域が押し出されていきますが、いわゆるビッグマフのトーンですね。
秀逸なのが「SUSTAINE」の効き方。ツマミをゼロ(左回しいっぱい)の状態でクリーンに近い状態までゲインが下がるなど、手元(ギターボリューム)でコントロールすれば、オーバードライブ的な使い方もできます。
ツマミの効きはサンプルとなった74年製のラムズヘッドも同様とのことで、かなり拘って再現されたとのことでした!
基板面もお見せしておきますとこんな感じ。
トランジスタは日本製ヴィンテージだそうですが、見た目はオリジナルのFS36999とそっくりな見た目。抵抗他、パーツはもちろん選定しているとのこと。
またオリジナルはパーツが裏側に配置されているため見えませんが、「Rファzz」はパーツが見えるように組んでいるのも、何気にニクいです(笑)
LED搭載でエフェクトON/OFFはわかりやすいですし、トゥルーバイパス仕様や外部電源にも対応と、エフェクターボードに組み込みやすいのも嬉しい仕様ですね!
サウンドレビュー
パッと弾いた時のサウンドと操作感、これは僕がアタリ個体だと感じたヴィンテージヴァイオレットラムズを思い出させてくれました。
僕が弾いたヴァイオレットラムズで衝撃的だったことが「ローゲインセッティングで滑らかなオーバードライブサウンド」がカッコ良いサウンドだったこと。
この時の記憶はいまだに鮮明でして、僕がラムズヘッド系モデルをチェックする時には、ローゲインセッティングで鳴らしてどうか?をチェックするようになりました。
この「Rファzz」もまず「SUSTAIN」を下げ、ローゲインで鳴らしてみました。
ラムズヘッド好きの方には怒られる使い方かもしれませんが、、
動画レビュー
ではまず、動画をご覧になってみてください!
- 真空管アンプ(Fender 63 Vibroverb EVA MOD)
- ソリッドステートアンプ(Roland JC-40)
- 0:00 ~
Introduction - 0:43 ~
Low Gain Setting with Fender 63 Vibroverb - 3:50 ~
Medium Gain Setting with Fender 63 Vibroverb - 5:02 ~
High Gain Setting with Fender 63 Vibroverb - 5:25 ~
with Roland JC-40 Distortion ON - 6:33 ~
with Roland JC-40 Distortion OFF - 9:18 ~
所長おすすめのセッティングを解説! - 10:31 ~
バイオレットラムズのお話 - 11:53 ~
「”R”ファzz」おすすめポイント - 12:59 ~
Ending
動画前半がFender 63 Vibroverb、後半はJC-40(DistortionをON、OFF両方)でチェックしています!
いかがでしょうか?
動画ではまずローゲインセッティングで手元(ギターボリューム)を触って弾いていますが、ファジーなオーバードライブ的にも使えますし、手元を絞れば、クリーン〜クランチサウンドも作れる。
こういった感じで使えるラムズヘッド系ペダルは…なかなか他にないかと。
ローゲインでも使えたラムズヘッド系ペダルといえば、「September Fuzz」のMADモードで鳴らした時ですね。ただ音量の兼ね合い等からしても「Rファzz」のほうが扱いやすいと感じました。
もちろん「SUSTAIN」を上げた時も良い感じ。
「SUSTAIN」が12時あたりで弾いた時、僕の環境ではフィードバックも綺麗にかかりましたし、サスティンも気持ち良かった…弾いていて楽しくなるサウンドでした。
僕の環境ではSUSTAINをMAXにすると弾いていない時にハウリングしますが、こういう感じで弾いていたギタリストさんが昔いらっしゃってカッコよかったんですよね。ふと思い出して弾いてみました(笑)
Roland JC-40でサウンドチェック
またJC-40で鳴らした時も好印象。
この感じであれば、JC-120辺りと組み合わせても良い感じで鳴らせそうです。
DistortionはOFFでも良いですが、ONの状態でブースター的にこの「Rファzz」を踏み、歪みの質感を付与する感じで鳴らす、といったイメージでも使えますね。
ヴィンテージラムズヘッドと比較して
ヴィンテージと比べると、音はやや硬めに感じました。
ただし、このサウンド傾向は「RoShi Pedals」らしさでもありますし、バンドアンサンブルの中では抜けの良さも演出してくれると感じました。
音の硬さについてはRoShi Pedalsさんもおっしゃっていましたが、エージングしてあげると良いかもですね!
それと「Rファzz」ですが、嫌なノイズが少ないのも良いですね!
ファズでノイズを消してしまうと、ファズサウンドの旨みを殺してしまう時がありますが、この「Rファzz」は上手にノイズカットしています。
またヴィンテージラムズヘッドは個体差もありまして…僕も好きになれない個体がありましたが、この「Rファzz」はこうあってほしい!と僕のイメージするサウンドでした。
まとめ
この「Rファzz」、僕が最も好きだった「ヴァイオレットラムズ」に通ずる部分、ローゲインセッティングで鳴らせる幅の広さも含め、久々にグッとくるラムズヘッド系ペダルに出会えた…なと。
既に購入されている方々の感想が好評なのも頷けましたね!
僕もこの「Rファzz」はラムズヘッド系ペダルのサンプルとして、手元に置いておきたい一台。
ラムズヘッド、ラムズヘッド系ペダルが欲しい方、またファジーなオーバードライブペダルをお探しの方にも試してほしいペダルですね!
ちなみにRoShi Pedalsさんの「ELF」ファズも以前にレビューしています!ぜひご覧になってみてください!
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