トーマス・オルガンのヴィンテージワウ、
「Thomas Organ Crybaby 95-910511」を紹介します!
こちらは一般的に評価が低い、
TDKインダクター期のものですが、
S.R.Vもこの時期のものを使っていたともいわれ、
今では評価がまちまちな時期のものです(笑)
ペダルレビュー
中身はこんな感じ。
四角いキャラメルのような物がTDKインダクター、
トランジスターにトップハットと呼ばれる形状のものがのっています。
キャパシターなどのパーツ、裏蓋からすると、
カリフォルニア(USA)製の70年代前半のものと判断できます。
内部パーツはオリジナルと思われますが、
友人所有の同時期の個体を4〜5台集めてチェックしましたが、
時期によって、使われているパーツが異なることを確認しています。
この年代のワウペダルは「VOX」しかり、
イタリア(Jen)製やアメリカ(Thomas Organ)製…
パーツの仕様も混在しているのでややこしいです^^;
筐体はいかにもワウペダル、ズッシリとした重みがあります。
ちなみに60年代のVOX、Jen製のCrybabyは筐体が軽いんです!僕が持っている68年製Clyde McCoy、あとは手放してしまいましたが69年製V846、70年代VOX 250.419などJen製のワウペダルは筐体が軽いですね!
特徴的なのは踏みしろの浅さ。
ご覧の通り、かなり狭いですが、
使えないポイントがないので特に気になりません。
ただ…先ほども書いた通り、とにかく重い…
僕は耐えきれず、ケースをギャレットオーディオで売っていた、
ワウペダルケースに入れ替えしてもらいました!
半ジャンクということで購入しましたが、ポットがダメだっただけなので、ポットは交換しました^^
ちなみに音痩せはバンバンします(笑)
それも味といえば味ですが、
僕は筐体を入れ替えた時にトゥルーバイパスにしました^^;
60年代のワウもバイパス音は変わります。ただ70年代のワウよりも音痩せと感じにくいんですね。パーツ由来なのか…不思議です。
サウンドレビュー
Thomas Organ Cry Baby、
複数台チェックした傾向からいいますと、間違いなく個体差はあります、、
実際に音を聴いてもらったほうが早いと思い、
ヴィンテージクライドマッコイ他、ワウペダルと比較した動画を撮りました!
- Fot Stompboxes Wah Mod. E Edition
- VOX Clyde McCoy Wah 1968年製
- Wah2 Custom Wah Type-67SP
- Thomas Organ Cry Baby 1970年代(TDKインダクター、筐体は入れ替え)
- Jim Dunlop CM95 Clyde McCoy
- Ibanez WH10 Origial
Thomas Organ Cry Babyは金色筐体に入れ替えしています!
僕が所有するThomas Organ Cry Babyは、
切れ味がありつつもミッドレンジに程よく肉厚感のあるサウンドがします。
クライドマッコイ系の「クワッ」「ゲロ」といった、
濃さやコクのあるサウンドとは違うこともご理解いただけるかと!
ちなみに現行品のV847、GCB-95と比べると、
Thomas Organ Cry Babyはミッドレンジに艶やかさがあり、
ペダルを踏み切った時でもピーキーさも感じません。
Thomas Organ Cry Baby(TDKインダクター)、
バランスの良い音がするワウペダル、僕の中ではそんな印象でした。
ちなみに70年代後期の
Thomas Organ Cry Babyの場合、
「stack of dimes 48 type03」インダクターがのっています。
TDKインダクターが悪いわけではない!
えっと、TDKインダクターのCry Babyがイマイチ、
音が良くないなどなど、酷評されることもありますが、
TDK製のインダクターに原因があるわけではありません!!
確かにイマイチ、切れ味の弱い、
へにょへにょしたサウンドのトーマスオルガンワウもありますが…
まずはポット。
Centerlab製のポットだと、
踵側からつま先側にかけてのカーブが弱いなどなど…
ポットでかなり音が変わります!
個人的にお勧めしたいのは、
90年代のワウにのっていたポット、
「HotPotz 1(CLAROSTAT)」というポット。
VOX V847(USA製)などに使われていますね!
ポットは実際に交換し検証してみたので、
TDKのインダクターが悪いわけでなく、他に要因があり、
改善できる可能性がある!強くお伝えしておきたいですね笑
ワウはシンプルな構造ですので、ワウによってはハンダなどでも音はかわります!これも実際試してよくわかりました!
まとめ
以上、巷の評判は関係なく、
僕はかなり好きなワウペダルでした^^
カッティングやらバッキング、
ソロまでとオールラウンドに使えますし、
何より艷やかなワウサウンドが得られます^^
ただヴィンテージワウペダルの宿命か…個体差はどうしてもあるので…おすすめしにくいのも正直なところですが、、
歪ませてギュワーンとワイルドに鳴らしたいなら、
他のワウペダルのほうが良いかもしれません。
とはいえ、スタンダードなワウペダルなら、
とりあえずこの「Thomas Organ Cry Baby」で良いかなと。
ヴィンテージだから良い!とはいいませんが、
この年代のものならではの音がする…そんな風には思っています。
ヴィンテージワウの中では、
そこまで価格も高騰していないのも狙いどころかもしれませんね!
現行品ワウペダルでおすすめはコレ!
現行品であれば、筐体もやや軽く、
ヴィンテージフィーリング感じるサウンドの「CM95」はおすすめです。
この「CM95」ですが、
入力インピーダンスが80kΩ程度と低いため、
繋ぐだけで音がマイルドになります。
それがワウサウンドにもどこかヴィンテージっぽさを演出してくれているのかも。
僕はこの「CM95」を位相反転しないように、
EVA電子でモディファイしたものを使っています!
エフェクターボードにワウを組み込む時に便利なアイテム!
この手のワウの場合、
ボードに固定しにくいんですよね、、
そこで手に入れたのがコチラ。
手に入れるまでしりませんでしたが、
これ、木製なんですね。
スチール系なら重たくなるなぁ、、
と思っていたのでよかったです(笑)
あとちゃんとネジが飛び出さないよう、
ネジ部分が掘り下げられています。
値段はちょっと高く感じますが、
自作すると面倒なのでありがたいアクセサリーですね^^
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