先日、大阪の老舗楽器店、
三木楽器アメリカ村店にて何本かの、
ヴィンテージストラトを弾かせてもらいました^^
その時のことを備忘録的に書き留めておきます。
今回弾いたヴィンテージストラトについて
弾かせてもらったヴィンテージストラトは計5本。
- 63年製×3本
- 65年製×2本
を弾いてきました。
どれもカスタムカラーで到底、買える値段ではなかった…
総額で2000万円超えでした(笑)が、
店員さんのご好意で弾かせてもらいました^^
ぶっちゃけ、弾いてどうだったか
細かいことと云々書くにしてもも、
写真も撮っていないので…実際弾いてどうだったのか?
感じたこと、気付いたことを先に書きます。
- 確かにヴィンテージでしか出せなさそうな音はある
- ある程度の音量で鳴らして弾かせてもらう
- 必要以上にスペックは気にしない
- 結局エレキだからアンプを通した音が好みかどうか
- 持って弾いた時のフィーリングが合うか
- 見た目が気に入るか(所有欲を満たせるか)
以上、率直に感じたことでした。ではどういうことか?説明します!
確かにヴィンテージストラトキャスターでしか出せない音はある
普段使っているストラトを持参し、
弾き比べしたため、顕著にわかりましたが、
一本一本、個性があるとはいえ、ヴィンテージストラトの場合、
共通しているキャラクターはあるということでした。
弾いたモデルのスペックは
ハカランダ(ローズ)指板であり、
アルダーボディであったこともあるかもしませんが、
自分のギター(も同マテリアル)と比べると、
- 中域あたりの密度が濃い芯のある音
- 音が散る印象が少ない
- そこまでレンジは広くない
- 音に雑味がある
と感じました。
そこに対して少し音が太く感じる…
低域が膨らんでいる、中域あたりがブリンと鳴るもの、
音が大きい(出力が高い)個体もありました。
あと不思議だったのが、
歪ませた時の音は、自分のストラトが一番派手に感じたことです。
ただこれも言ってしまえば、音が散っている、
密度感が足りないからかな?と。
この感覚はかつて友人の所有していた、
1966年製のギターにも当てはまる気がしましたね。
…で、弾く前までは曖昧だった、
ストラトに対しての好みも少し見えた気もしました^^
必要以上にスペックは気にしないほうが…
乱暴な言い方かもしれませんが、
年代とかスペックとかで判断しないほうが良いなと。
なぜなら同じ年代でも全くキャラクターが違ったからです^^;
例えば、僕が過去弾いてきた、
ヴィンテージストラトの経験からすると、
64~65年ぐらいのものが好きだな~と記憶してきました。
しかし、今回弾いた中でいうと、
63年、65年でも好きな音のする個体があったことや、
同じ65年製でも全く別物のような個体があったからです。
まさに「アタリハズレ」とも言えるかもしれませんが、
ただ、予想していた以上に違ったので、今までの考えが根底から崩された気分になりました。
ちなみに僕が気に入ったものは63年と65年の個体ですが、
比較的、アッサリとした出音で、フラットに聞こえる個体でした。
僕的には手持ちのペダルやエフェクトノリを考えると、こういう個体のほうがハマると考えています!
とはいえ、この出音の傾向自体、
以前から好きだと感じていた音ではあるので、
結局、好みは変わらないんだな~というのも再確認できました^^
あと…僕のストラト、
ピックアップのセンターが逆磁巻きであるためか、
逆磁巻きではないヴィンテージストラトのハーフトーンと比べると、
圧倒的にサウンドが違いました。
ハーフトーンの音がとにかく前に飛ぶ…「使いたい!」と思わされました^^
ちなみに今回弾いたもので、
ザックリ、音の印象を書いておくと、
- 63年…出音が大きくSRV系の音で僕からすると暑苦しい感じ
- 63年…音は好みに近いけどちょっとフィルターがかかった感じ
- 63年…中域のブリンと鳴るがわりとフラットな出音
- 65年…出音が大きく中低域にロックフィーリングを感じる音
- 65年…パンチはないけどアッサリとバランスよく鳴る感じ
フィルターがかったように感じた63年のストラトは…オーバーラッカーされていたから?なのかもしれません^^;
僕の感覚としてはこんな感じでした^^
ある程度の音量で鳴らして弾かせてもらう
ある程度の音量でチェックしたほうが良いです。
小さい音でもわかりますが、
やはりこのぐらいの音量で鳴らしたほうが、
より細かいニュアンスなんかもわかりやすいですね。
でも、難しい場合であれば、
JC-120でいったら、ボリュームが1.5ぐらい。
でも楽器店によっては、
ボリューム1.5ぐらいの音量でも、
音が大きいと言われるところもありますよね…
でも僕は未熟者なので…
やっぱりある程度の音量で出さないとわからないなぁ…と。
ですので、本気で買うつもりであれば、
そういうお店は除外してしまうと思います…^^;
結局エレキだからアンプを通した音が好みかどうか
これは僕自身への戒めなのですが、
やはりどうしても「鳴り」とかを気にしちゃってたんです。
ただ…結局はエレキギターなので、
アンプから鳴らした音がどうなのか?で判断したほうがよいよと。
弾いて楽しい、気持ち良いギターが、
結果的に「鳴り」が良かったりしますが、
まずは「鳴り」から意識しないことだなと。
要は弾いた時のフィーリング、細かくいうと、
ネックの握り具合やテンション感もあるでしょうけど、
とにかく自分に合うかが大切だなと。
今回も「鳴り」が良かったものが、
必ずしも自分が好きな音がするわけではなかったですから、、
「この楽器は鳴っていないからダメだな」
という人もいるかもしれませんが「そういうことじゃねぇ!」…なと。
モデルは違いますが、
所有していた1965年製のムスタング、
生鳴り抜群でしたがアンプから出した音が結局…
気に入らなかったこともありましたから^^;
「鳴り」に関しては僕自身、
変に囚われていた内の一人なので、
自戒の念を込めて、考え直す良い機会になりました。
見た目が気に入るか(所有欲を満たせるか)
いやこれは…
すごく大切だなとつくづく実感しました。
見た目なので、色とかもそうですけど、
ボディ形状(コンターやエルボー、アールなど)の色気、
スタンドに立てた状態で酒が飲めそうか?
なんかそういった部分で、
「コイツや!」みたいに思えるギターか?(笑)と。
今回でいうと、
そう思えたのは一本だけありましたが、
何せ…価格は400万円超え、、
現実的ではなかったので、
スッパリ諦めることができました(笑)
まとめ
今回はありがたいことに、
一度に弾かせてもらったことが、
色々と気付ける、考える機会になったことは
間違いありませんでした。
あと、自分のストラトを基準にしながら、
絶えず比較しながら弾けたことで、
より個体差も感じることができました^^
あと、買う買わないは別にしても、
弾く機会は作ったほうが良いとも感じました。
動画などでも音を知ることはできますが、実際に体感することが大切かと^^
例えば、この63年製とか、
この65年製とかが、
僕が気に入った個体と同じか?なんて判断も難しいですもん、、
ただ最近はなかなか弾かせてくれない場合もあるので、楽器店さんに、
「勉強させてほしい」
といった感じで、お願いしてみるのもよいかなと。
これで弾かせてくれない楽器店とか、
「買うなら弾いてもよいよ」というとこはやめたほうがよいです。
ただ、弾き手のマナーとして、
- アクセサリーは外す
- 明らかに傷がつくような弾き方はしない
というのは大切かも。
細かいようですけど、
そういうところはちゃんとしておいたほうが、
楽器店さんとも良い関係を築けると考えています^^
…で、結局のところ、
ヴィンテージストラトの値段に対して、
実際に使うだけの価値を感じられるか?と。
僕的にはまだこの部分が埋めれるほど、
ヴィンテージストラトに対する思いが高まっていない、
あとまだ魅力が理解しきれていないな…と。
なので、これからも機会があれば、
臆することなく弾いていこうと考えています^^
今回弾かせくれた大阪の三木楽器アメリカ村店さん、本当に感謝です!ありがとうございました!
コメント
efmaniac様、今回のまじで体を張ったレビュー最高です。意外とこれほどのビンテージもののブログって読んだことないです。とても貴重な体験をなさったんだなと記事を読んでいてひしひしと感じました。平均400万+自分の愛機と引き比べながら試奏出来るなんて!本当に羨ましすぎます!でもエレキって色々な形や色があるから見た目って本当に大事で、見た目で惚れたギターを買うってのが一番楽しいと自分は思います。もちろんねいろが好きかどうかも同じぐらい大事ですが、「見た目に惚れて買っちゃた」ってありだと思います。でもギターは高いものも多くありやっぱりおいそれと買える代物ではないので慎重になりますよね〜。僕も鳴りなどを気にしていた時期もありましたが、磯村さんの言う通りとてつもなく鳴るギターだからってねいろが自分の好みかっていうのは別の話ですよね。また、アンプは下手したらギターよりもねいろに与える影響が多いように感じるくらいです。アンプは音の最後のアウトプットをするという意味ではとても重要な機材ですよね。でも総額2000万円以上のビンテージものを弾けるなんて本当に幸せなことですね!今回の番外編的な記事最高に面白かったです。ありがとう!^o^
宮澤様
ありがとうございます!書いた甲斐がありました^^
ぼくも今回で色々見えたので本当に意義のある試奏でした!
今後ともよろしくお願いいたします!